“しふ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シフ
語句割合
師父30.0%
22.5%
師傅10.0%
詩賦10.0%
紫府5.0%
5.0%
2.5%
2.5%
子婦2.5%
2.5%
紙布2.5%
2.5%
詞賦2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ふしぎともふしぎ、運転台にいるのは、背広姿になってはいるが、雷洋丸にいたときは牧師ぼくしの服に身をかためていた師父しふターネフであった。
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
のみならず「調べ」にのみしふするのは俳諧の本道を失したものである。芭蕉の「調べ」を後にせよと云つたのはこの間の消息を語るものであらう。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
大王の幼時からの師傅しふたるナブ・アヘ・エリバでなかったら、恐らく、生きながらの皮剥かわはぎに処せられたであろう。
文字禍 (新字新仮名) / 中島敦(著)
容止みかほたかくさかしくて音辞みことばすぐあきらかなり。天命開別あめみことひらかすわけの天皇(天智天皇)の為にめぐまれたまふ。ひととなるに及びてわいわいしくて才学かど有り、もっと文筆ふみつくることこのむ。詩賦しふおこり、大津より始まれり……。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
そして王大将の家族や来賓らいひんの男女から、下へもおかぬかしずきをうけつつ、琥珀こはくのさかずきに紫府しふの名酒がそそがれるたび、しきりに、酔をすすめられている様子だった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けだし芭蕉の盆石ぼんせきが孔夫子の泰山たいさんに似たるをいふなり。芭蕉かつて駔儈そくわいふう軽薄けいはくしふ少しもなかりしは吟咏ぎんえい文章ぶんしやうにてもしらる。此翁は其角がいひしごとく人の推慕すゐぼする事今に於も不可思議ふかしぎ奇人きじんなり。
清し高しさはいへさびし白銀しろがねのしろきほのほと人のしふ見し(酔茗の君の詩集に)
みだれ髪 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
こもり居にしふの歌ぬくねたみ妻五月さつきのやどの二人ふたりうつくしき
みだれ髪 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
万物ばんぶつの天理しふべからざる事かくのごとしといひければ、問客とひしひと唯々いゝとしてりぬ。雪頽なだれこと/″\方形かどだつのみにもあらざれども十にして七八は方形をうしなはず、ゆゑに此せつくだせり。
 御せついはくおよそもの方体はうたいは(四角なるをいふ)かならず八を以て一をかこ円体ゑんたいは(丸をいふ)六を以て一をかこ定理ぢやうり中の定数ぢやうすうしふべからず」云々。雪をむつはなといふ事 御せつを以しるべし。
抽斎は子婦しふ糸の父田口儀三郎の窮をあわれんで、百両余の金をおくり、糸をば有馬宗智ありまそうちというものに再嫁せしめた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
彼の毒菌のしふに生じ、冷燄のくちきに燃ゆるが如き、倐生忽滅して、常無きものは、其の愈〻新にして愈〻取るに足らず、愈〻奇にして、愈〻道ふに値せざるを見るのである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
和紙を語れば白石しろいしのことが想い浮びます。この町は陸前ではなく磐城の国に属します。古くからここで紙布しふが発達し、麻布か絹ものかと間違えるほどの細かい織物を作りました。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
相議するやひさし、余奮つて曰く、水をふて此嶮所けんしよを溯る何かあらん、未だ生命を抛つの危険きけんあるをずと、しふあへて余をさんするものなし、余此に於てやむを得ずかたく後説を
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
温の友に李億りおくと云う素封家があった。年は温より十ばかりも少くてすこぶ詞賦しふを解していた。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)