詩賦しふ)” の例文
第十二 学者雪ニヨリテ理学ノ諸支ヲ悟り詞人画工ニ至ルマデ詩賦しふこうヲ添ヘ山川ノ美景ヲセシム
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
容止みかほたかくさかしくて音辞みことばすぐあきらかなり。天命開別あめみことひらかすわけの天皇(天智天皇)の為にめぐまれたまふ。ひととなるに及びてわいわいしくて才学かど有り、もっと文筆ふみつくることこのむ。詩賦しふおこり、大津より始まれり……。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
清蔵に明和元年五月十二日生れの嫡男専之助せんのすけというのがあって、六歳にして詩賦しふを善くした。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
漢魏六朝かんぎりくちょう詩賦しふに魅せられ、それを真似まねうるようになるためには、そのような文化的感応と欲求とがおのずと内から生れてくるくらいに、生活そのものが成熟する時を待たねばならなかった。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)