“慫慂”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
しょうよう70.9%
しようよう10.9%
すす3.6%
すすめ3.6%
すゝ3.6%
すゝめ3.6%
そゝの1.8%
そゝのか1.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
憐愍れんびんをあたえるような態度で土地選定を慫慂しょうようした馬上の男は、ともに天をいただかずとした薩派さっぱ系の人物であったことだ。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
と暗に、わたくしに遠慮することを慫慂しょうようして、その間に信玄袋の中に何か出し入れして仕末したり、感慨にふけったりする所作もありました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ここに自分と向かい合っている男が、かつて鬼火の姥によって裏切りを慫慂しょうようされた時、現われて来た若い山伏——それであろうとは知らなかった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
れより先き、平民社の諸友しきりに「火の柱」の出版を慫慂しようようせらる、しかして余は之に従ふことあたはざりし也、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
勿論學校からも、屡ゝ彼に博士論文を提出するやうに慫慂しようようするのであツたけれども、學士は、「博士論文を出して誰に見て貰ふんだ。」といふやうなことを謂ツて、てんで取合はうとはしなかツた。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
茶山は棭斎の西遊を慫慂しようようして、「長崎は一とほり見ておきたき処也」と云つた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
そして、かの橋下の瀬のはやい事が話の起因おこりで、吉野にむかつてしきりに水泳に行く事を慫慂すすめた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
中には徒弟の怜悧りこうなるがみずから奮って四方にせ感応寺建立に寄附を勧めてあるくもあり、働き顔に上人の高徳をべ説き聞かし富豪を慫慂すすめて喜捨せしむる信徒もあり
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「明日にもわしは死ぬかもしれぬ。こう云っているうちにも死ぬかもしれぬ。そこでお前に頼みがある。いいや頼みというよりもむしろお前に慫慂すすめるのだ。そうだ慫慂るのだ」
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
やさしい源太親方が義理人情をみ砕いてわざわざ慫慂すすめて下さるは我にもわかってありがたいが、なまじい我の心を生かして寄生木あしらいは情ない、十兵衛は馬鹿でものっそりでもよい、寄生木になって栄えるは嫌いじゃ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そして、かの橋下の瀬の迅い事が話の起因もとで、吉野に對つて頻りに水泳に行く事を慫慂すゝめた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
働き顔に上人の高徳をべ説き聞かし富豪を慫慂すゝめて喜捨せしむる信徒もあり、さなきだに平素ひごろより随喜渇仰の思ひを運べるもの雲霞の如きに此勢をもつてしたれば、上諸侯より下町人まで先を争ひ財を投じて
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
和しい源太親方が義理人情を噛み砕いて態〻慫慂すゝめて下さるは我にも解つてありがたいが、なまじひ我の心を生して寄生木あしらひは情無い、十兵衞は馬鹿でものつそりでもよい、寄生木になつて栄えるはきらひぢや
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「病中の主君良徳公(阿部正弘)とこれを療する柏軒先生とは、此の如く心を同じうして蘭方医の近づくを防いだ。しかし此主従が防ぎおほせたには、阿部家の用人藤田与一兵衛の応対折衝もあづかつて力があつた。藤田は心の利いた人で、能く公の意を体して列侯諸有司の慫慂すゝめを拒んだ。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
あまり邪気あどけないことを言つて督促せきたてるので、丑松は斯の少年を慫慂そゝのかして、いつそ本堂の方へ連れて行かうと考へた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
慫慂そゝのかされて、丑松は敬之進と一緒に笹屋の入口の敷居を跨いで入つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)