“しょうよう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
従容29.7%
逍遥26.7%
慫慂17.3%
逍遙16.3%
称揚2.5%
鍾繇2.0%
徜徉1.5%
賞揚1.5%
衝要1.0%
小葉0.5%
(他:2)1.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「彼は恐れず悲しまず、従容しょうようとして死んで行った。とにもかくにも凡人ではない。……では彼奴あいつは預言者か?」
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
敬刑せらるゝに臨みて、従容しょうようとして嘆じて曰く、変宗親そうしんに起り、略経画けいかく無し、敬死して余罪ありと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
人によると、生涯しょうがいに一度も無我の境界に点頭し、恍惚こうこつの域に逍遥しょうようする事のないものがあります。
文芸の哲学的基礎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
不可思議なる神境から双眸そうぼうの底にただようて、視界に入る万有を恍惚こうこつの境に逍遥しょうようせしむる。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
M氏は多く読み、英国労働組合内に友人を持ち、ロンドンに於けるインド留学生集会に招かれて自治論を慫慂しょうようした。
ロンドン一九二九年 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
イスとテーブルも兵舎的実用品で、席へつけば一同が実用的な心構えになることを慫慂しょうようされているようである。
安吾巷談:09 田園ハレム (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
墳墓の土地の風景と、濶歩かっぽした城廓の姿と——そして、それらの人に混って、自分もまたそこに逍遙しょうようしていた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
物語がようやくここまで進んできた時、すなわちこの二年目に、マリユスのリュクサンブール逍遙しょうようはちょっと中絶した。
なるほど——と、いって、特に藤吉郎の顔を見る。彼のその方の才を称揚しょうようしている微笑だった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
言を極めて彼の徳と彼の力を称揚しょうようする。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
留守の鍾繇しょうようはもう逃げ出している始末、罵り合ってみたものの追いつかない。曹洪、徐晃も支え得ず、関の守りを捨てて走った。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
帝はやむなく、鍾繇しょうように詔書の起草を命じ、すなわち曹操を冊立さくりつして、魏王に封じ給うた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
アレほど我を忘れて夢幻に徜徉しょうようするような心地のしたのはその後にない。
露伴の出世咄 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
四辺あたりの景色に見惚みとれて居りますと、彼方の雪山のいただきに白雲の飛びうその変幻出没の有様は、あたかも雪山の仙人が雲に乗りて遊戯三昧さんまいに入り、あちらこちらに徜徉しょうようして居るかのごとくに見えるです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
もとより秀吉も機嫌のわるいわけはないが、さりとて市松が期待したほど賞揚しょうようもしてくれない。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
主僧もやはり晶子の歌を賞揚しょうようしていた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
ここは街道衝要しょうようなところなので、甲府こうふへいくにも南信濃みなみしなのへはいるにも、どうしても、通らねばならぬ地点になっている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここは鎌倉時代から、衝要しょうような関東の往来なので、道はひらけているが、鬱蒼うっそうとした樹木が左右の小高い山をつつみ、夜となると、通る人影は稀れだった。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かく小葉しょうようが一ように九へんあるので、それで中国でこの草を三葉草ようそうというのだが、淫羊藿いんようかくというのがその本名である。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
ミカン類の葉はみな一片ずつになっていて、それがえだ互生ごせいしているが、しかしミカン類の葉は祖先は三出葉とて三枚の小葉しょうようからり、ちょうどカラタチ(キコク)の葉を見るようであったことが推想すいそうせられる。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
と、従客しょうようとして断案を下したのである。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
近頃めつきり濃くなつた妹の頬紅のさしやうも、眉ずみの巧みな曲線も、ひたひに捺した可愛らしい緑いろの花子も、あるひは口の左右にぽつんとつけた粧靨しょうようすらも、姉の眼から秘密をおほふヴェールの役は、たうてい果せるものではなかつたのだ。
鸚鵡:『白鳳』第二部 (新字旧仮名) / 神西清(著)