“ぶらつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
彷徨31.3%
逍遥31.3%
徜徉18.8%
散策6.3%
漫歩6.3%
逍遙6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
高岡に彷徨ぶらついていたって始まらんので、金沢には士官がいるから、馬丁べっとうの口でもあるだろうと思って、さがしに出て来た。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
代助はあてもなく、其所いらを逍遥ぶらついた。そうして、いよいよ平岡と逢ったら、どんな風に話を切り出そうかと工夫した。代助の意は、三千代に刻下の安慰を、少しでも与えたい為にほかならなかった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ずつと以前まへ、丁度この頃のやうな秋日和に東京の近郊、雑司ざふし附近あたり徜徉ぶらついてゐると、一人の洋画家が古ぼけた繻子張しゆすばり蝙蝠傘かうもりがさの下で、其辺そこらの野道をせつせと写生してゐた。
その頃江戸川べりに住んでいた私は偶然川畔かわべり散策ぶらついていると、流れをりて来る川舟に犢鼻褌ふんどし一つで元気にさおをさしてるのが眉山で、吉原よしわら通いの山谷堀さんやぼりでもくだ了簡りょうけん
翌朝よくてう一風呂ひとふろキヤ/\とび、手拭てぬぐひしぼつたまゝ、からりとれた天氣てんきさに、かはきし坦々たん/\とさかのぼつて、來日くるひヶ峰みねかたむかつて、晴々はれ/″\しく漫歩ぶらつした。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
やがて目的の元町通りを逍遙ぶらついて西洋家具屋や帽子屋の飾り窓を見てまわり、靴屋も見たのだったが、当の本人がいるのではやはり工合ぐあいがわるかった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)