逍遥ぶらつ)” の例文
お島は父親が内へ入ってからも、暫く裏の植木畑のあたりを逍遥ぶらついていた。どうせここにいても、母親と毎日々々いがみあっていなければならない。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
代助はあてもなく、其所いらを逍遥ぶらついた。そうして、いよいよ平岡と逢ったら、どんな風に話を切り出そうかと工夫した。代助の意は、三千代に刻下の安慰を、少しでも与えたい為にほかならなかった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
お庄は従姉あねと一緒に、離房はなれの方の二階座敷へ上って見たり、庭を逍遥ぶらついたりした。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
代助はあてもなく、其所そこいらを逍遥ぶらついた。さうして、愈平岡と逢つたら、どんな風にはなしさうかと工夫した。代助の意は、三千代に刻下の安慰を、少しでも与へたいためほかならなかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
自分はすぐ、「なに構わない。君といっしょに君の会社のある方角まで行って、そこいらを逍遥ぶらついて見よう」と云いながら立った。お兼さんは玄関で自分の洋傘こうもりを取って、自分に手渡ししてくれた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)