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彷徨
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ぶらつ
ふりがな文庫
“
彷徨
(
ぶらつ
)” の例文
自分にも市中を
彷徨
(
ぶらつ
)
いてみたりしたが、自分の智識が許しそうな仕事で、一生懸命になり得るような職業はどこにも見当らなかった。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
高岡に
彷徨
(
ぶらつ
)
いていたって始まらんので、金沢には士官がいるから、
馬丁
(
べっとう
)
の口でもあるだろうと思って、
探
(
さが
)
しに出て来た。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何処かヲルフに似たやうな、饑死をし掛つた犬が一匹、家の
周囲
(
まはり
)
を
彷徨
(
ぶらつ
)
いて居るから、名を呼んで見ると、
厮奴
(
きやつ
)
は歯を
露出
(
むきだ
)
して、
噢咻
(
うな
)
つて逃げて仕舞ひました。
新浦島
(新字旧仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
お庄は馬車を降りると、何とはなし仲居の方へ入って行ったが、しばらくそこらを
彷徨
(
ぶらつ
)
いているうちに、
四下
(
あたり
)
がだんだん
更
(
ふ
)
けて来た。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
晩方K—が、ぶらりと入って来たころには、甥と一緒に、外を
彷徨
(
ぶらつ
)
いて帰って来た笹村が、薄暗い部屋の壁に
倚
(
よ
)
りかかって、ぼんやりしていた。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
不安な一夜を、芝口の或
安旅籠
(
やすはたご
)
に過して、翌日二人は川西へ身を寄せることになるまで、お島たちは口を捜すのに、暑い東京の町を一日
彷徨
(
ぶらつ
)
いていた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
お庄は帰りにそっちへ廻って、人込みのなかを子供を負ったり歩かせたりして
彷徨
(
ぶらつ
)
いていた。土の
臭
(
にお
)
いと油煙と
人瘟気
(
ひといきれ
)
とで、
呼吸
(
いき
)
のつまりそうな通りをおりおり涼しい風が流れた。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
壺は植木屋の幸さんが、
紐
(
ひも
)
で首から下げて持って行った。その後へ叔父とお庄の俥が続いた。三人は帰りに
蓮
(
はす
)
の咲いている池の
畔
(
はた
)
を
彷徨
(
ぶらつ
)
きながら、広小路で手軽に昼飯などを食ったのであった。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
“彷徨”の意味
《名詞》
彷徨(ほうこう)
さまよい歩くこと。うろつくこと。
(出典:Wiktionary)
彷
漢検1級
部首:⼻
7画
徨
漢検1級
部首:⼻
12画
“彷徨”で始まる語句
彷徨彳亍