“淫羊藿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いんようかく50.0%
いかりそう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
漢名かんめい(中国名のこと)の淫羊藿いんようかくき、中国の説では、羊がこの葉(かく)を食えば、一日の間に百ぺん雌雄しゆう相通あいつうずることができる効力を持っていると信ぜられている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
葉片ようへんは心臓状卵形でとがり、葉縁ようえん針状歯しんじょうしがあり、花後かごにはその葉質ようしつかたくなる。かく小葉しょうようが一ように九へんあるので、それで中国でこの草を三葉草ようそうというのだが、淫羊藿いんようかくというのがその本名である。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
その小径は、毛莨きんぽうげ釣鐘草つりがねそう簪草かんざしぐさなどのひ弱い夏花や、鋭い棘のある淫羊藿いかりそう空木うつぎなどのたけ低い草木で覆われていて、その入口でさえも、密生しているくさむらのような暗さだった。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)