“几案”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きあん60.0%
つくえ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
備後びんごともにありと知った足利義昭あしかがよしあきへも使いを派し——この古物の野心家をうごかして——いざの場合、毛利をしてふたたび秀吉の背後をおびやかさしめんなど、几案きあん作戦は
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
藤森恭助御不審の次第あり家内の文書類を出してことごとく見せられよと、家内の者の驚き騒ぐをしかりつけ、書斎の内に押入りて几案きあん箪笥たんすともいはず、こゝかしこを捜りことごとく持ち去りぬ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
十娘はすぐに出て往ったが、翌日になって崑の家は母屋から火が出て幾棟かに延焼し、几案つくえ牀榻ねだい、何もかも灰になってしまった。崑は怒って蛙神の祠へ往って言った。
青蛙神 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
と、前の几案つくえを、一揮いっきに、両断して見せた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)