“木偶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
でく91.5%
にんぎやう1.7%
にんぎょう1.7%
もくぐう1.7%
でくのばう0.8%
でくのぼう0.8%
デク0.8%
ロボット0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
以後、王子は何事をもいわず、何事をも行わず、蝋の木偶(でく)のようになって一生を終った。死ぬ迄の間に彼のしたことは、たった一つ。
セトナ皇子(仮題) (新字新仮名) / 中島敦(著)
「里老の傳説に往昔(むかし)西宮に百太夫と言(いふ)もの木偶(にんぎやう)を携へ淡路に來り、此村の麻績堂(をうみだう)に長く寄宿せり。時に此村の木偶師(にんぎやうし)菊太夫なるもの百太夫を伴ひ歸り留ける内、菊太夫が娘に契りて懷胎す。」
叔母に一礼して文三が起上ッて、そこそこに部屋へ戻ッて、室(しつ)の中央に突立(つった)ッたままで坐りもせず、良(やや)暫くの間と云うものは造付(つくりつ)けの木偶(にんぎょう)の如くに黙然としていたが、やがて溜息(ためいき)と共に
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
若(もし)又(また)過(あやま)ってマホメット宗(しゅう)モルモン宗(しゅう)なぞの木偶(もくぐう)土像などに近づく時は現当二世(げんとうにせ)の御罰(おんばち)あらたかにして光輪(ごこう)を火輪(かりん)となし一家(いっけ)をも魂魂(こんぱく)をも焼滅(やきほろぼ)し玉うとかや。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
どんな大至急(だいしきふ)要用(えうよう)でも封(ふう)といふを切(き)つた事(こと)は無(な)く、妻(つま)とは言(い)へ木偶(でくのばう)がお留守居(るすゐ)して居(ゐ)るやうに受取(うけとり)一通(いつゝう)で追拂(おひはら)つて、それは冷淡(れいたん)に投(な)げて置(お)いたものなれば、旦那(だんな)さまの御立腹(ごりつぷく)は言(い)はでもの事(こと)
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
(だから俺はこの男を——将軍という名ばかり持って、その実木偶(でくのぼう)に過ぎない男を、早く片付けようと思っているのだ)
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この才の男の末が、二つに分れて、一つは、傀儡子の手に移つて、てくゞつから、次第々々に、木偶(デク)人形となつた。てくゞつ人形の略語が、でく人形となつたのであらう。
一人は田沼主殿頭によって、大老職に引き立てられたが、完全に木偶(ロボット)にされているところの、彦根中将井伊直幸であり、もう一人は茶坊主の珍阿弥であった。
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)