“冷淡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
れいたん85.7%
しら/″\2.9%
つめた2.9%
つれない2.9%
つれなさ2.9%
よそ/\2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父はおこツてゐる、母夫人は冷淡れいたんだ。周三は何處にも取ツて付端つきはが無いので、眞個まつたく家庭を離れて了ツて、獨其のしつに立籠ツて頑張ツた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
邪推かは知らないが、どうもの校長の態度しむけが変つた。妙に冷淡しら/″\しく成つた。いや、冷淡しいばかりでは無い、可厭いやに神経質な鼻でもつて、自分の隠して居る秘密を嗅ぐかのやうにも感ぜらるゝ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
何となく冷淡つめたい、今朝のお勢とは全で他人のようで。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
丑松は別に誰の機嫌を取るでも無かつた——いや、省吾の方にはやさしくしても、お志保に対する素振を見るといつ冷淡つれないとしか受取れなかつたのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
おもえばあのように陰気で冷淡つれなさそうな方が僕のようなものを可愛がって下さるのは、不思議なようですが、ほんとうにそうなんでした。
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
彼程あれほど打解けて呉れて、彼程隔ての無い言葉を掛けられても、まだ丑松は何処かに冷淡よそ/\しい他人行儀なところがあると考へて、奈何どうして是程の敬慕の情が彼の先輩の心に通じないのであらう
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)