“よそ/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
餘所々々40.0%
他所々々30.0%
他々10.0%
冷淡10.0%
疎々10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
松雪院は今まで何となく餘所々々よそ/\しかった夫の態度が、此の飄逸ひょういつな坊主のおかげで確かに打ち解けて来たように感じ、ひとしお道阿弥を贔屓ひいきにした。
それをお転婆な風で手助けする娘が、どうかした拍子に急にその手伝を他所々々よそ/\しくしたりする事がある。わたしが不審がつて四辺あたりを見る。すると遠くの砂丘の上などに、ちやんと観察者がゐるのだ。
愚かな父 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
来るはこも来るはこもが、他々よそ/\しい眼つきでこの小柄な重役を見かへしながら、逃げるやうにさつさと駈けて往つた。小林氏はべそを掻き出さうとした。
彼程あれほど打解けて呉れて、彼程隔ての無い言葉を掛けられても、まだ丑松は何処かに冷淡よそ/\しい他人行儀なところがあると考へて、奈何どうして是程の敬慕の情が彼の先輩の心に通じないのであらう
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
何故、父や弟にばかり親切にして、自分には左様さう疎々よそ/\しいのであらう。何故、同じ屋根の下に住む程の心やすだては有乍ら、優しい言葉の一つも懸けて呉れないのであらう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)