幾分いくぶ)” の例文
ほとんど闇黒やみ全體ぜんたいつゝまれてつたが、わたくし一念いちねんとゞいて幾分いくぶ神經しんけいするどくなつたためか、それともひとみやうや闇黒あんこくれたためか、わたくしからうじてその燈光ひかり主體ぬしみと途端とたん
まずは月幾分いくぶの利金を捨てる位のもので大した損はあるまいと立派にバランスを取って見た上、さて表立っての落籍なぞは世間の聞えをはばかるからと待合の内儀ないぎにも極内ごくないで、万事当人同志の対談に
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)