かは)” の例文
たゞこの溪の上にのみ碎けてこれを蔽はざるなり、汝等かはによこたはり底に高まる崩壞くづれを踏みて上りうべし 一三六—一三八
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ひよいと上司氏のニツケルかはと友人の金側きんかはとが目に入ると、初めて判断がついたやうに金側時計きんかはとけいの持主の方に向きなはつた。
冷吉はどんな女か見たいやうな氣がするけれど、押へてゐる方の目のかはに腰をかけてゐるのだから、顏をそちらへ𢌞して見る譯にも行かなかつた。
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
鎧橋よろひばしに出づ。町の片側は火事なり。そのかはに面せるに顔、焼くるかと思ふほど熱かりし由。又何か落つると思へば、電線をおほへる鉛管えんかん火熱くわねつの為にけ落つるなり。
うさ、だけどわたしおほきくなりかたほふかなつてる』とつて福鼠ふくねずみは、『そんな滑稽をかしふうぢやない』そこ忌々いま/\しさうにあがり、法廷ほふていかはえてきました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
お房のはたしかに智識の無いかはの眼で、あきらかに感情かんじやう放縱ほうじうなことを現はしてゐた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
さきに——七里半りはんたうげさうとしてりた一見いつけん知己ちきた、椅子いすあひだむかうへへだてて、かれおなかは一隅ひとすみに、薄青うすあを天鵝絨びろうど凭掛よりかゝりまくらにして、隧道トンネル以前いぜんから、よるそこしづんだやうに
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いづれのかはにアカイアの將士敗られ逐はるるや?
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
かうべのうしかはで澄んでゐる。
(新字旧仮名) / 高祖保(著)
若しこの堤の一側かたがは對面むかひかはより短かゝらずば、彼のことはしらねど、我は全く力盡くるにいたれるなるべし 三四—三六
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
英国のベネツト製の懐中時計くわいちゆうとけいで、かははニツケル製だが、機械のいゝ、時間の正しい事にかけては一寸類のない、上司氏自身の言葉によると、日本にたつた四つしか無いといふ大切だいじな代物である。
こゝに我見しにかはにも底にも黒める石一面に穴ありて大きさ皆同じくかついづれもまろかりき 一三—一五
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)