“わらんべ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
童部50.0%
50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
行歩ぎやうぶかなへる者は、吉野十津川の方へ落ゆく。あゆみもえぬ老僧や、尋常なる修業者、ちごどもをんな童部わらんべは、大仏殿、山階やましな寺の内へ我先にとぞにげ行ける。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
いつもは涼しゅう聞える泉の音も、どうやら油蝉の声にまぎれて、かえって暑苦しゅうなってしもうた。どれ、また童部わらんべたちにあおいででも貰おうか。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
こりゃ童部わらんべたち、一座へ風が通うように、その大団扇であおいでくれい。それで少しは涼しくもなろうと申すものじゃ。鋳物師いもじ陶器造すえものつくりも遠慮は入らぬ。二人ともずっとこの机のほとりへ参れ。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
童部わらんべたちもその大団扇おおうちわを忘れずに後からかついで参れ。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
たきゞる翁、牛ひくわらんべ、餘念なく歌ふふし、餘所に聞くだに樂しげなり。瀧口く/\四方よもの景色を打ち眺め、稍〻やゝ疲れを覺えたれば、とある路傍の民家に腰打ち掛けて、暫く休らひぬ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
吝嗇けちを生命の京わらんべも、これには皆々舌を巻きて、近処の噂さかしまし。
心の鬼 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)