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弄
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いぢく
ふりがな文庫
“
弄
(
いぢく
)” の例文
其麽時は、孝子は用もない帳簿などを
弄
(
いぢく
)
つて、
人後
(
ひとあと
)
まで
殘
(
のこ
)
つた。月給を貰つた爲めに
怡々
(
いそ/\
)
して早く歸るなどと、思はれたくなかつたのだ。
足跡
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
雖然
(
けれども
)
風早學士は、カラ平氣で、
恰
(
まる
)
で子供がまゝ事でもするやうに、臟器を
弄
(
いぢく
)
ツたり摘出したりして、そして更に其の臟器を解剖して見せる。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「いや、
真平
(
まつぴら
)
だ」と云つて
兄
(
あに
)
は
苦笑
(
にがわら
)
ひをした。さうして大きな
腹
(
はら
)
にぶら
下
(
さ
)
がつてゐる
金鎖
(
きんぐさり
)
を
指
(
ゆび
)
の
先
(
さき
)
で
弄
(
いぢく
)
つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
職員室の窓が
開
(
あ
)
いて、細い釣竿が一間許り外に出てゐる。宿直の森川は、シヤツ一枚になつて、一生懸命釣道具を
弄
(
いぢく
)
つてゐた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
默つて顏を
瞶
(
みつ
)
めてゐると、『これ上げようかな?』と言つて、花簪を
弄
(
いぢく
)
つたが、『お前は男だから。』と
後
(
うしろ
)
に隱す
振
(
ふり
)
をするなり、涙に濡れた顏に美しく笑つて
二筋の血
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
私は例の如く茶の間に行つて同宿の人と一緒に飯を食つてゐると、風邪の気味だといつて学校を休んで、咽喉に真綿を捲いてゐる民子が窓側で幅の広い
橄欖色
(
オリイヴいろ
)
の
飾紐
(
リボン
)
を
弄
(
いぢく
)
つてゐる。
札幌
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
馬鹿に喫んで了つたと思ふと、一本出して惜しさうに左の指で
弄
(
いぢく
)
り乍ら、急いで
先
(
せん
)
ののを、然も吸口まで焼ける程吸つて了つた。で、「敷島」に火をつけたが、それでも左程
美味
(
うま
)
くない。
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
孝子は
気毒
(
きのどく
)
さに見ぬ振をしながらも、健のその
態度
(
やうす
)
をそれとなく見てゐた。そして訳もなく胸が迫つて、泣きたくなることがあつた。
其麽
(
そんな
)
時は、孝子は用もない帳簿などを
弄
(
いぢく
)
つて、
人後
(
ひとあと
)
まで残つた。
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
宿直の森川は、シャツ一枚になつて、一生懸命釣道具を
弄
(
いぢく
)
つてゐた。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
弄
常用漢字
中学
部首:⼶
7画
“弄”を含む語句
嘲弄
玩弄
玩弄物
手弄
翻弄
玩弄品
翫弄
飜弄
戯弄
調弄
翫弄物
愚弄
弄花
弄斎節
弄殺
弄戯
弄物
弄品
如法玩弄
御弄
...