“まさぐ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
29.4%
爪探17.6%
爪搜17.6%
摸索11.8%
5.9%
爪捜5.9%
眼探5.9%
間探5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
令嬢は、右の手に持つてゐる華奢な象牙骨の扇を、まさぐりながら、青年の顔を見上げながら、さすがに女らしく云つた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
僧は眼に涙を浮べて手の数珠を爪探まさぐった。
八五郎は袖の中の捕繩などを爪搜まさぐり乍ら、入口をふさいでいきり立つのです。
しかし、その光が、妖怪めいたはためきをしながら、しきりと床上を摸索まさぐっている間でも、法水の眼だけはその上方にみひらかれていて、鋭く壇上の空間に注がれていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
合点長屋の土間へ降り立った釘抜藤吉は、まだ明けやらぬ薄暗がりのなかで、足の指先に駒下駄の緒をまさぐりながら、独語のようにこう言った。
それを聞く万七はもう袖の中の捕縄を爪捜まさぐっております。
用人の伊吹大作が唐紙に呑まれて、やがて跫音の遠ざかるのを待っていた忠相は、あかりを手に、つとたちあがって縁に出ると、庭のくらがりを眼探まさぐって忍びやかに呼びかけた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
カーテンに掴まりながら何かみ台になりそうなものを足で間探まさぐっていると、好い塩梅あんばいに三つ組のテーブルの一つが触ったので、それを横に倒して、その上に乗った。
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)