さい)” の例文
春琴女が後年のはげしい気象を見ればあるいはそういう事実が性格に影響えいきょうを及ぼしたのかともさいせられなくはないがこの事に限らず検校の説には春琴女の不幸をなげくあまり知らずらず他人を
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
而してこの私を標準にして世間を見渡すと、世間の人生観を論ずる人々も、皆私と似たり寄ったりの辺にいるのではないかとさいせられる。もしそうなら、世を挙げて懺悔の時代なのかも知れぬ。
合気の術は剣客武芸者等の我が神威を以て敵の意気をくじくので、鍛錬した我が気のさえを微妙の機によって敵に徹するのである。正木まさき気合きあいはなしを考えて、それが如何なるものかをさいすることが出来る。
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)