“けし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
罌粟45.4%
芥子30.8%
8.5%
7.7%
2.3%
1.5%
嬰粟0.8%
打消0.8%
罌子0.8%
罌粟花0.8%
(他:1)0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いま花の眼についたは、罌粟けし、菖蒲、孔雀草、百日草、鳳仙花、其他、梅から柿梨茱萸ぐみのたぐひまで植ゑ込んである。
梅雨紀行 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
一年生として入学した年の夏、その丘の下いっぱいが色とりどりの罌粟けしの花盛りで、美しさに恍惚としたことがあった。
青春 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
狭いはずの十七字の天地が案外狭くなくって、仏者が芥子けし粒の中に三千大千世界を見出みいだすようになるのであります。
俳句の作りよう (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
芥子けしの実ほどの眇少かわいらしい智慧ちえを両足に打込んで、飛だりはねたりを夢にまで見る「ミス」某も出た。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
千代 まあ、ほんまに夫れはけしいことぢや。今年は何やら可厭いやな年ぢや。出来秋ぢや、出来秋ぢやと云うて米は不作。
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
と年甲斐もない事を言いながら、亭主は小宮山の顔を見て、いやに声をひそめたのでありますな、けしからん。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
妙に怒らせでもして、あの犬をけしかけられちやかなはないから、近所の衆は見て見ない振りをして居ますがね。
で、イギリス人は『気をつけろ、お前の方でこうこういう風にしなければ、おれはすぐさまこの犬をお前にけしかけてやるぞ!』と言っているのだ。
「近頃はどうだ、ちったあ当りでもついたか、てめえ、桐島のおけしに大分執心だというじゃあないか。」
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「藤尾が御前さんを見縊るなんて……」とけしはしとやかな母にしては比較的に大きな声であった。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
現にその晩わざわざ弟子を呼びよせたのでさへ、實は木兎をけしかけて、弟子の逃げまはる有樣を寫さうと云ふ魂膽らしかつたのでございます。
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
現にその晩わざわざ弟子を呼びよせたのでさへ、実は耳木兎をけしかけて、弟子の逃げまはる有様を写さうと云ふ魂胆らしかつたのでございます。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
嬰粟けしの花のやうに酔つて居る。
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
『まさか』と自分おれ打消けして見たが『しかし都は各種の人が流れ流れて集まって来る底のない大沼である。彼人あれだってどんな具合でここへ漂ってまいものでもない、』など思いつづけて坂の上まで来て下町の方を見下ろすと
まぼろし (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
中から羽織袴の竹林武丸が威儀正しく現われて、案内なしに座敷に通り一同に会釈えしゃくして霊前に近付き、礼拝を遂げて香を焚き、懐中から名器「玉山」を取り出して「罌子けしの花」を吹奏し初めた。
黒白ストーリー (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
寂寞じゃくまく罌粟花けしを散らすやしきりなり。人の記念に対しては、永劫えいごうに価するといなとを問うことなし」という句が目についた。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
次に投げ棄つる御けしに成りませる神の名は、煩累わづらひ大人うしの神