)” の例文
たまえるものの話におののきて、眠らぬ耳に鶏の声をうれしと起き出でた事もある。去れど恐ろしきも苦しきも、皆われ安かれと願う心の反響に過ぎず。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
高山の雪のつづきえと行き行かしけむえん小角をづぬ
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「倒れたるはランスロットか」と妹はたまゆるほどの声に、椅子のはじを握る。椅子の足は折れたるにあらず。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
月に消ええ飛ぶものよ。
第二海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)