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一枚
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いちまい
ふりがな文庫
“
一枚
(
いちまい
)” の例文
それだけあれば、もう
早
(
はや
)
くに
煙草
(
たばこ
)
と
燒芋
(
やきいも
)
と、
大福餅
(
だいふくもち
)
になつて
居
(
ゐ
)
た。
煙草
(
たばこ
)
五匁
(
ごもんめ
)
一錢
(
いつせん
)
五厘
(
ごりん
)
。
燒芋
(
やきいも
)
が
一錢
(
いつせん
)
で
大
(
だい
)
六切
(
むきれ
)
、
大福餅
(
だいふくもち
)
は
一枚
(
いちまい
)
五厘
(
ごりん
)
であつた。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
二三株
(
にさんかぶ
)
比較的
(
ひかくてき
)
大
(
おほ
)
きな
榛
(
はん
)
の
木
(
き
)
の
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
る
處
(
ところ
)
に
僅
(
わづか
)
一枚
(
いちまい
)
板
(
いた
)
の
橋
(
はし
)
が
斜
(
なゝめ
)
に
架
(
か
)
けてある。お
品
(
しな
)
は
橋
(
はし
)
の
袂
(
たもと
)
で
一寸
(
ちよつと
)
立
(
た
)
ち
止
(
どま
)
つた。さうして
近
(
ちか
)
づいた
自分
(
じぶん
)
の
家
(
いへ
)
を
見
(
み
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
それは
日本
(
につぽん
)
にもちょっと
見
(
み
)
られないすばらしい
形
(
かたち
)
のもので、
下部
(
かぶ
)
を
長方形
(
ちようほうけい
)
の
箱
(
はこ
)
のように
造
(
つく
)
り、その
大
(
おほ
)
きいものになると、
上
(
うへ
)
に
載
(
の
)
せてある
一枚
(
いちまい
)
の
天井石
(
てんじよういし
)
の
長
(
なが
)
さが
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
ソレカラ私は誰にも相談せずに、毎晩
掻巻
(
かいまき
)
一枚
(
いちまい
)
着
(
き
)
て
敷蒲団
(
しきぶとん
)
も敷かず畳の上に寝ることを始めた。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
清楚
(
せいそ
)
な八畳、すみに小さな仏壇がある。床に
一枚
(
いちまい
)
起請文
(
きしょうもん
)
を書いた軸が掛かっている。寝床のそばに机、その上に開いた本、他のすみに
行灯
(
あんどん
)
がある。庭には秋草が茂っている。
出家とその弟子
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
▼ もっと見る
此
(
この
)
屏風形
(
べうぶがた
)
の
岩
(
いわ
)
は、
遠方
(
えんぽう
)
から
見
(
み
)
ると、
只
(
たゞ
)
一枚
(
いちまい
)
丈
(
だ
)
け
孤立
(
こりつ
)
して
居
(
を
)
るやうだが、
今
(
いま
)
、
其
(
その
)
上
(
うへ
)
へ
登
(
のぼ
)
つて
見
(
み
)
ると、
三方
(
さんぽう
)
四方
(
しほう
)
に
同
(
おな
)
じ
形
(
かたち
)
の
岩
(
いわ
)
がいくつも
重
(
かさな
)
り
合
(
あ
)
つて、
丁度
(
ちやうど
)
羅馬
(
ローマ
)
古代
(
こだい
)
の
大殿堂
(
テンプル
)
の
屋根
(
やね
)
のやうな
形
(
かたち
)
をなし
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
吉林の古著の市の
一枚
(
いちまい
)
の
韈
(
べつ
)
かとばかりわれ哀れなり
満蒙遊記:附 満蒙の歌
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
悼
(
いた
)
まぬならねど
主
(
しゆ
)
の
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
猶
(
なほ
)
さらに
氣
(
き
)
づかはしく
陰
(
かげ
)
になり
日向
(
ひなた
)
になり
意見
(
いけん
)
の
數々
(
かず/\
)
貫
(
つらぬ
)
きてや
今日
(
けふ
)
此頃
(
このごろ
)
の
袖
(
そで
)
のけしき
涙
(
なみだ
)
も
心
(
こゝろ
)
も
晴
(
は
)
れゆきて
縁
(
えん
)
にもつくべし
嫁
(
よめ
)
にも
行
(
ゆ
)
かんと
言出
(
いひい
)
でし
詞
(
ことば
)
に
心
(
こゝろ
)
うれしく
七年越
(
しちねんご
)
しの
苦
(
く
)
も
消
(
き
)
えて
夢安
(
ゆめやす
)
らかに
寢
(
ね
)
る
夜
(
よ
)
幾夜
(
いくよ
)
ある
明方
(
あけがた
)
の
風
(
かぜ
)
あらく
枕
(
まくら
)
ひいやりとして
眼覺
(
めさむ
)
れば
縁側
(
えんがは
)
の
雨戸
(
あまど
)
一枚
(
いちまい
)
はづれて
並
(
なら
)
べし
床
(
とこ
)
は
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
おゝい、おゝい、
母屋
(
おもや
)
に
集
(
つど
)
へる
人數
(
にんず
)
の
目
(
め
)
には、
其
(
そ
)
の
盥
(
たらひ
)
たゞ
一枚
(
いちまい
)
大
(
おほい
)
なる
睡蓮
(
れんげ
)
の
白
(
しろ
)
き
花
(
はな
)
に、うつくしき
瞳
(
ひとみ
)
ありて、すら/\と
流
(
なが
)
れ
寄
(
よ
)
りきとか。
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
王樣
(
おうさま
)
の
墓
(
はか
)
と
思
(
おも
)
はれる
立派
(
りつぱ
)
な
墓
(
はか
)
でも、
鏡
(
かゞみ
)
は
一枚
(
いちまい
)
も
掘
(
ほ
)
り
出
(
だ
)
されないのは、
實
(
じつ
)
に
奇妙
(
きみよう
)
に
思
(
おも
)
はれますが、まさか
新羅
(
しらぎ
)
の
人
(
ひと
)
でも
鏡
(
かゞみ
)
を
使
(
つか
)
はず、お
化粧
(
けしよう
)
をしなかつたとは
思
(
おも
)
はれませんので、
鏡
(
かゞみ
)
は
用
(
もち
)
ひてゐたけれども
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
……
少
(
すこ
)
しばかり
巾着
(
きんちやく
)
から
引
(
ひき
)
だして、
夫人
(
ふじん
)
にすゝむべく
座布團
(
ざぶとん
)
を
一枚
(
いちまい
)
こしらへた。……お
待遠樣
(
まちどほさま
)
。——これから
一寸
(
ちよつと
)
薄
(
うす
)
どろに
成
(
な
)
るのである。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其處
(
そこ
)
で
原稿料
(
げんかうれう
)
は?……
飛
(
と
)
んでもない、
私
(
わたし
)
はまだ
一枚
(
いちまい
)
も
稼
(
かせ
)
ぎはしない。
先生
(
せんせい
)
のは——
内々
(
ない/\
)
知
(
し
)
つてゐるが
内證
(
ないしよう
)
にして
置
(
お
)
く。……
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
こゝに
巣
(
す
)
をくふ
平吉
(
へいきち
)
と
云
(
い
)
ふ
博奕仲間
(
ぶちなかま
)
に
頼
(
たの
)
んで、
其
(
そ
)
の
袷
(
あはせ
)
と
綿入
(
わたいれ
)
を
一枚
(
いちまい
)
づゝ、
帶
(
おび
)
を
添
(
そ
)
へて
質入
(
しちい
)
れにして、
小助
(
こすけ
)
が
手
(
て
)
に
握
(
にぎ
)
つた
金子
(
かね
)
が……
一歩
(
いちぶ
)
としてある。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
透
(
す
)
かしても、
何處
(
どこ
)
にもその
姿
(
すがた
)
は
見
(
み
)
えないで、
濃
(
こ
)
い
黄
(
き
)
に
染
(
そ
)
まつた
銀杏
(
いてふ
)
の
葉
(
は
)
が、
一枚
(
いちまい
)
ひら/\と
飛
(
と
)
ぶのが
見
(
み
)
えた。
湯どうふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
先生
(
せんせい
)
、
小清潔
(
こざつぱり
)
とまゐりませんでも、せめて
縞柄
(
しまがら
)
のわかりますのを、
新年
(
しんねん
)
は
一枚
(
いちまい
)
と
存
(
ぞん
)
じます……
恐
(
おそ
)
れ
入
(
い
)
りますが、お
帳面
(
ちやうめん
)
を。」「また
濱野屋
(
はまのや
)
か。」
神樂坂
(
かぐらざか
)
には
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
白井
(
しらゐ
)
さんの
姿
(
すがた
)
は、
火
(
ひ
)
よりも
月
(
つき
)
に
照
(
て
)
らされて、
正面
(
しやうめん
)
の
縁
(
えん
)
に
立
(
た
)
つて、
雨戸
(
あまど
)
は
一枚
(
いちまい
)
づゝがら/\と
閉
(
しま
)
つて
行
(
ゆ
)
く。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
濱野
(
はまの
)
さんが
歸
(
かへ
)
つてから、その
一枚
(
いちまい
)
を
水
(
みづ
)
に
浸
(
ひた
)
して、そして
佛壇
(
ぶつだん
)
に
燈
(
あかり
)
を
點
(
てん
)
じた。
謹
(
つゝし
)
んで
夜
(
よ
)
を
守
(
まも
)
つたのである
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
二日
(
ふつか
)
の
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
、
火
(
ひ
)
と
煙
(
けむり
)
を
三方
(
さんぱう
)
に
見
(
み
)
ながら、
秋
(
あき
)
の
暑
(
あつ
)
さは
炎天
(
えんてん
)
より
意地
(
いぢ
)
が
惡
(
わる
)
く、
加
(
くは
)
ふるに
砂煙
(
さえん
)
の
濛々
(
もう/\
)
とした
大地
(
だいち
)
に
茣蓙
(
ござ
)
一枚
(
いちまい
)
の
立退所
(
たちのきじよ
)
から、
軍
(
いくさ
)
のやうな
人
(
ひと
)
ごみを、
拔
(
ぬ
)
けつ、
潛
(
くゞ
)
りつ
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
かういふ
時
(
とき
)
だ。
在郷軍人
(
ざいがうぐんじん
)
が、シヤツ
一枚
(
いちまい
)
で、
見事
(
みごと
)
に
轡
(
くつわ
)
を
引留
(
ひきと
)
めた。が、この
大
(
おほ
)
きなものを、せまい
町内
(
ちやうない
)
、
何處
(
どこ
)
へつなぐ
所
(
ところ
)
もない。
御免
(
ごめん
)
だよ、
誰
(
たれ
)
もこれを
預
(
あづ
)
からない。そのはずで。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
爪紅
(
つまべに
)
を
其
(
そ
)
のまゝに、
其
(
そ
)
の
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
一枚
(
いちまい
)
づゝ、
君
(
きみ
)
來
(
こ
)
よ、と
染
(
そ
)
むるにや。
豈
(
あに
)
ひとり
居
(
きよ
)
に
堪
(
た
)
ふべけんや。
袖笠
(
そでがさ
)
かつぎもやらず、
杖折戸
(
しをりど
)
を
立出
(
たちい
)
づる。
山
(
やま
)
の
根
(
ね
)
の
野菊
(
のぎく
)
、
水
(
みづ
)
に
似
(
に
)
て、
渡
(
わた
)
る
褄
(
つま
)
さき
亂
(
みだ
)
れたり。
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
印半纏
(
しるしばんてん
)
一枚
(
いちまい
)
に
燒
(
や
)
け
出
(
だ
)
されて、いさゝかもめげないで、
自若
(
じじやく
)
として
胸
(
むね
)
をたゝいて
居
(
ゐ
)
るのに、なほ
万
(
まん
)
ちやんがある。
久保田
(
くぼた
)
さんは、まる
燒
(
や
)
けのしかも
二度目
(
にどめ
)
だ。さすがに
淺草
(
あさくさ
)
の
兄
(
にい
)
さんである。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
弴
(
とん
)
さんの
厚意
(
こうい
)
だし、
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
いたら
聞分
(
きゝわ
)
けて、
一枚
(
いちまい
)
づゝ
名
(
な
)
でもつけようと
思
(
おも
)
ふと、
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れてもククとも
鳴
(
な
)
かない。パチヤリと
水
(
みづ
)
の
音
(
おと
)
もさせなければ、
其
(
そ
)
の
晩
(
ばん
)
はまた
寂寞
(
しん
)
として
風
(
かぜ
)
さへ
吹
(
ふ
)
かない。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
木尻座
(
きじりざ
)
の
筵
(
むしろ
)
に、ゆたかに、
角
(
かど
)
のある
小判形
(
こばんがた
)
にこしらへて
積
(
つ
)
んであつた
餅
(
もち
)
を、
一枚
(
いちまい
)
、もろ
手
(
て
)
、
前脚
(
まへあし
)
で
抱込
(
かゝへこ
)
むと、ひよいと
飜
(
かへ
)
して、
頭
(
あたま
)
に
乘
(
の
)
せて、
一
(
ひと
)
つ
輕
(
かる
)
く
蜿
(
うね
)
つて、
伸
(
の
)
びざまにもとの
障子
(
しやうじ
)
の
穴
(
あな
)
へ
消
(
き
)
える。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
地獄
(
ぢごく
)
へ
飛
(
と
)
ぶやうに
辷
(
すべ
)
り
込
(
こ
)
むと、
青
(
あを
)
い
火鉢
(
ひばち
)
が
金色
(
きんいろ
)
に
光
(
ひか
)
つて、
座布團
(
ざぶとん
)
一枚
(
いちまい
)
、ありのまゝに、
萌黄
(
もえぎ
)
を
細
(
ほそ
)
く
覆輪
(
ふくりん
)
に
取
(
と
)
つて、
朱
(
しゆ
)
とも、
血
(
ち
)
とも、るつぼのたゞれた
如
(
ごと
)
くにとろけて、
燃拔
(
もえぬ
)
けた
中心
(
ちうしん
)
が、
藥研
(
やげん
)
に
窪
(
くぼ
)
んで
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
實
(
じつ
)
は
六十幾歳
(
ろくじふいくさい
)
の
婆々
(
ばゞ
)
で、かもじを
亂
(
みだ
)
し、
白
(
しろ
)
ぬのを
裸身
(
はだかみ
)
に
卷
(
ま
)
いた。——
背中
(
せなか
)
に、
引剥
(
ひつぺ
)
がした
黒塀
(
くろべい
)
の
板
(
いた
)
を
一枚
(
いちまい
)
背負
(
しよ
)
つて
居
(
ゐ
)
る。それ、トくるりと
背後
(
うしろ
)
を
向
(
む
)
きさへすれば、
立處
(
たちどころ
)
に
暗夜
(
やみ
)
の
人目
(
ひとめ
)
に
消
(
き
)
えたのである。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
手
(
て
)
に
渡
(
わた
)
したのが
手織木綿
(
ておりもめん
)
の
綿入
(
わたいれ
)
一枚
(
いちまい
)
。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“一枚”の意味
《名詞・形容動詞》
平たいもの、板状のものが一つ。
人材や選手としての一人。
一段。一階級。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
枚
常用漢字
小6
部首:⽊
8画
“一枚”で始まる語句
一枚小袖
一枚刷
一枚岩
一枚板
一枚漉
一枚紙
一枚襖
一枚革
一枚起請文