“抱込”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
だきこ41.7%
かゝへこ25.0%
かかえこ16.7%
かひこみ8.3%
だきこん8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
離すと、いことに、あたり近所の、我朝わがちょう姉様あねさま仰向あおむけ抱込だきこんで、ひっくりかへりさうであぶないから、不気味らしくも手からは落さず……
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
うなじからかたおもふあたり、ビクツと手応てごたへがある、ふつと、やはらかかるく、つゝんで抱込かゝへこむねへ、たをやかさと重量おもみかゝるのに、アツとおもつて、こしをつく。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
風が、どっと吹いて、蓮根市の土間は廂下ひさしさがりに五月闇さつきやみのように暗くなった。一雨来よう。組合わせた五百羅漢の腕が動いて、二人を抱込かかえこみそうである。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
はづして小脇こわき抱込かひこみお島にむかひサア汝言はぬかどうぢや言ぬと此槍が其の美しきからだに御見舞申すぞ是でも言はぬか/\と既につくべき勢ひゆゑ安間平左衞門は是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
久兵衛がかこひ置し女なれば此二人の者出なば如何に強惡がうあくなる久兵衞にても最早もはやちんずる事能うまじと思はれたり然れ共久兵衛は兎角とかくおのれいのちはなき者と思ひしゆゑ百兩の一件は是非々々文右衛門に負被おつかぶとも抱込だきこんで殺す了簡れうけんなりる程に藤助並びに妹お民の二人は家主六兵衛差添にて罷りいで白洲へ平伏なすにぞ久兵衛是は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)