“敷蒲団”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しきぶとん92.3%
マットレス7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
妻は下の男の子を背負い、共に敷蒲団しきぶとん一枚ずつかかえて走った。途中二、三度、路傍のどぶに退避し、十ちょうほど行ってやっと田圃に出た。
薄明 (新字新仮名) / 太宰治(著)
しきいで仕切られているだけで、かつてふすまの立てられたことのない自分の居間で、短い敷蒲団しきぶとんに足を縮めて横になって目を閉じた。
入江のほとり (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
彼はトゥロイ人のごとく勇敢にあの船の廊下の敷蒲団マットレスの蔭で敵に備えていた。彼はいかなる命令にも黙々として、頑固に、よく従った。
ただ船長だけは船尾に敷いた敷蒲団マットレスに横って命令を下していた。よほど恢復してはいたけれども、まだ安静を要したからである。