“立退所”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たちのきじよ66.7%
たちのきじょ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二日ふつか午後ごごけむり三方さんぱうながら、あきあつさは炎天えんてんより意地いぢわるく、くはふるに砂煙さえん濛々もう/\とした大地だいち茣蓙ござ一枚いちまい立退所たちのきじよから、いくさのやうなひとごみを、けつ、くゞりつ
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あまつさへ久く病院の乾燥せる生活にこうじて、この家をおもふこと切なりければ、追慕の情はきはまりて迷執し、めては得るところもありやと、夜のおそきに貫一はいちなる立退所たちのきじよを出でて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ただりよ一人平作の家族に気兼きがねをしながら、甲斐々々かいがいしく立ち働いていたが、午頃ひるごろになって細川の奥方の立退所たちのきじょが知れたので、すぐに見舞に往った。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)