“甲斐々々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かいがい69.0%
かひ/″\17.2%
かひがひ6.9%
かい/″\3.4%
かひ/\3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その中で甲斐々々かいがいしく立ち働らいてゐる人影が、お母さんやお祖母ばあさんや若い女中だといふことにさへ咄嗟とっさには気がつかなかつたさうです。
死児変相 (新字旧仮名) / 神西清(著)
度目どめめたときかれおどろいてきた。縁側えんがはると、宜道ぎだう鼠木綿ねずみもめん着物きものたすきけて、甲斐々々かひ/″\しく其所そこいらをいてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
甲斐々々かひがひしいゆき子の姿を、富岡は不思議さうに眺め、二人だけのよろこびが、ひそかに営まれてゐるのを盗人の心理で眺めてゐた。二階では犬がやかましく吠えてゐる。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
大層甲斐々々かい/″\しい老人で室の掃除などは大概たいがいにんで仕て仕舞い私には手を掛させぬ程でした
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
致す可しと云時又此方の並木なみきかげより一人は小紋紬こもんつむぎの小袖一人は小紋木綿こもんもめん布子ぬのこ股引もゝひき脚絆きやはん甲斐々々かひ/\敷出立にて二腰ふたこしを横たへたるが兩人等くあらはれ出如何に吾助今はのがれんとするともみちなし早々さう/\うらみのやいば
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)