“かいがい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
甲斐甲斐48.6%
甲斐々々28.6%
効々11.4%
蒯聵4.3%
海外4.3%
甲斐〻〻1.4%
精悍1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
五反田ごたんだの、島津公分譲地の傍に三十円の家を借りて住んだ。Hは甲斐甲斐かいがいしく立ち働いた。私は、二十三歳、Hは、二十歳である。
助手の組長という重責に緊張して、甲斐々々かいがいしく立働いているというだけの人なんだ。竹さんが、その前夜、マア坊をしかった。
パンドラの匣 (新字新仮名) / 太宰治(著)
そういって割箸の新しいのなどには欠かさなかったお前の効々かいがいしい勝手の間の働き振りなどを、私はふと思い起してしばらくうっとりと鼠入らずの前に立ち尽して考え込んでいた。すると
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
霊公は、もう晩年に近かったが、自分の子の蒯聵かいがいのために、寵愛の夫人南子を殺されて、気を取りみだしていた。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
われ/\はこれまで海外かいがい著名ちよめい火山かざん一巡いちじゆんしてた。これから國内こくないにて有名ゆうめい活火山かつかざん一巡いちじゆんしてたい。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
若僧は先ずみずから尻を高く端折はしょって蓑を甲斐〻〻かいがいしく手早く着けて、そして大噐氏にも手伝って一ツの蓑を着けさせ、竹の皮笠かわがさかぶせ、そのひもきびしく結んでくれた。
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
お島は人に口をくのも、顔を見られるのも厭になったような自分の心のおびえを紛らせるために、一層精悍かいがいしい様子をして立働いていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)