“水勢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すいせい44.4%
すゐせい33.3%
ながれ11.1%
みづせ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お話跡へ戻りまして、井生森又作は清水助右衞門の死骸を猿田船やえんだぶねに積み、明くれば十月三日市川口いちかわぐちへまいりますと、水嵩みずかさ増して音高く、どうどうっと水勢すいせい急でございます。
引揚けれども御大切の御太刀たちは一かうに知れず是は正しく水勢すゐせいはやき大河なれば川下へながれしならんとて川下の方をもなほ又人數を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
府中の方へ流れて行く、幅十間ばかりの、髪川という川が、竹藪の裾を巡って流れていて、淵も作れないほどの速い水勢ながれが、月光を銀箔のように砕いていた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
対岸の蘆、河の真中にある洲、水に近いやなぎなどは白い雪にうづもれて、何となく深い物の奥の知れない方から水勢みづせが押し寄せて来て居るやうに見える。高い岸の上の休茶屋には川船を待つ人達が居る。
突貫 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)