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喰込
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くいこ
ふりがな文庫
“
喰込
(
くいこ
)” の例文
こんなにも悲しい、こんなにも悲しいのか、……何が? 冷え冷えとした真暗な底に突落されてゆく感覚が彼の身うちに
喰込
(
くいこ
)
んで来る。
美しき死の岸に
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
肱をばさりと
振
(
ふる
)
ったけれども、よく
喰込
(
くいこ
)
んだと見えてなかなか放れそうにしないから
不気味
(
ぶきみ
)
ながら手で
抓
(
つま
)
んで引切ると、ぷつりといってようよう取れる、しばらくも
耐
(
たま
)
ったものではない
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
種吉は
算盤
(
そろばん
)
おいてみて、「七
厘
(
りん
)
の元を一銭に商って損するわけはない」家に金の残らぬのは前々の借金で毎日の売上げが
喰込
(
くいこ
)
んで行くためだとの種吉の言い分はもっともだったが、しかし
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
電車が
軋
(
きし
)
りながらすぐ近くの小駅に近づいて来る。不思議に外部のもの音が心に
喰込
(
くいこ
)
んで来る。すると急に電灯のあかりが薄暗く感じられ、見慣れた部屋の壁の色がおそろしく
冴
(
さ
)
えているのだ。
冬日記
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
喰
漢検準1級
部首:⼝
12画
込
常用漢字
中学
部首:⾡
5画
“喰”で始まる語句
喰
喰物
喰付
喰違
喰切
喰殺
喰詰
喰止
喰出
喰居