“喰:く” の例文
“喰:く”を含む作品の著者(上位)作品数
海野十三19
夏目漱石13
泉鏡花8
吉川英治8
三遊亭円朝7
“喰:く”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸17.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語4.0%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)2.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
それはもう商売上の用事で、二度も尋ねて来たりして、大概その様子がわかっていたが、鶴さんはそのお袋が気にわぬといって
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
欺て河豚を喰わせるれから又一度やっあとで怖いとおもったのは人をだまして河豚ふぐわせた事だ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「ナーニね。あいつのつらがどうにも気にわねえんでサ。むしゃくしゃとして、やっちゃいました。それだけのことです」
一九五〇年の殺人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
集会所には朝のうちから五十人近い小作者が集って場主の来るのを待っていたが、昼過ぎまで待ちぼけをわされてしまった。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
同時に是非彼の入っている風呂へ入らなければ承知ができないといった調子のどこかに見える婦人の態度が気にわなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかいま塲合ばあひなにはずに辛抱しんばうしてつたが、印度洋インドやう炎熱えんねつ
みんなおつかげばかしいてたのぱなしてんだからあし不揃ふぞろひだなどうしても
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
このあやしげな夢の風景には恐怖などと云うより、もっともっとどうにもならぬ郷愁がらいついてしまっているようなのだ。
鎮魂歌 (新字新仮名) / 原民喜(著)
謂はゞ精神的せいしんてき監禁かんきんツたやうなもので、日光ひのめあふぐことさへ出來なくなツて了ふ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
すこしの手違てちがひに突入つきいつてつてかゝり、山上さんじやう大激論だいげきろんはじまり
うだ奇態きたいなものだらう、茗荷めうがふと馬鹿ばかになるとふが、じつに不思議なもんだな。
(和)茗荷 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
しかし光俊を見するなら、坂本の宝物渡しまで見すれば少しは筋が通れど、馬別れだけではひ足りずとは女子供までが申すなり。
「なんて、ひどいことをしやがる。まだ、あのなかには、はとがいるから、それもころされるだろう。」
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
いつもごと臺所だいどころからすみ持出もちだして、おまへひなさらないかとけば、いゝえ
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
二十三日の晩のことも、今夜のことも、いつもお嬢さんがイニシアチブを取り、僕は黙ってそれにっ着いて行ったまでです。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
銀子もそばで電話を聞きつけていたので、緊張したその表情がわかり、いこんだ時の苦悩の色がつくづくいやだった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
荻窪おぎくぼの知人の世話で借れる約束になっていた部屋を、ある日、彼が確かめに行くと、話は全くいちがっていた。
永遠のみどり (新字新仮名) / 原民喜(著)
「もしもし、わたしんとこの犬を二ひきとも出して下さい。何という乱暴なことをするんだ。」とってかかりました。
やどなし犬 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
しばり、こぶしにぎって、とほきたそらげるにくしみの
英国のこの研究は立派に実用化されて、独逸ドイツのルントシュテット攻勢をい止めるのに、大いに役立ったのである。
硝子を破る者 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
斃れた親をい尽して力を貯える獅子ししの子のように、力強く勇ましく私を振り捨てて人生に乗り出して行くがいい。
小さき者へ (新字新仮名) / 有島武郎(著)
「てめえのうし? これをよ。椿つばきをみんなってすっかり坊主ぼうずにしてしまったに。」
牛をつないだ椿の木 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
主人にいて出ても、中途から気が変って道草をったりしては、水臭みずくさいやつだと主人におこられた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「けれども山口を見給え、事務を取らせたらあの男程捗の往く者はあるまいけれども、やっぱり免をったじゃアないか」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
生残った数人のうちでは、僕は一番元気だった。若いせいもあるが、日本人の頑張りから、歯をいしばって今日まで生きて来たのだ。
怪奇人造島 (新字新仮名) / 寺島柾史(著)
しかし、海豚はそれを待つてゐたのです。とつさに身をかはしたが早いかあべこべに敵の頭の下を狙つて、ぱくりと、ひつきました。
動く海底 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
樵夫きこりをのが深く幹にひ込むやうになると、急にばた/\と音がして、洞穴うろのなかから何か飛び出した物がある。
と思わず嘆声たんせいを挙げてやや晦冥かいめいになりかけて来た水上三尺の辺をい付きそうな表情で見つめた。
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
それは震災後山の手へ引っ越していたある料亭りょうていである晩二人で飯をっての帰りに、興味的に庸三が言い出したのであった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
唯一つの機会は、室から外へ出てくる怪物があれば、この機関銃から弾丸だんがんの雨をらわせることが出来ます。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
小父おぢさんの帰りはとつかはと馬車に乗りてはねばならぬ我宿わがやどの三ぜん冷飯ひやめしに急ぎ申候まうしそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
これをたとえば、毒物を以てじかにこれを口にらわしめずして、その毒を瓦斯ガスに製し空気に混じて吸入せしむるが如し。
教育の事 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
鼠は浜に引上げられて皆ちりぢりにげうせ、島にはそれ以来鼠ち満ちて畠の物をい失い、耕作ができなくなったという話。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
煎餅おせんやおこしのたらしもかで、皆々みな/\いておにはすとおどかしてゞもやう
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その心理作用が今いとめられなければならなくなった時、通りで会った電車の影をお延は腹の底からのろった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
桃山から帰て火事場に働く塾中兎角とかく貧生ひんせいが多いので料理茶屋にいって旨い魚をうことはむずかしい。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
さあ皆が大いにあわててバックをして見たが一生懸命漕いだ勢いでどろに深くい込んだ艇はちっとも後退あとすざりをしない。
競漕 (新字新仮名) / 久米正雄(著)
今度こんどお客がとまつたら茗荷めうがはせよう、さうしたら無闇むやみに物を忘れてくだらう
(和)茗荷 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
納屋住み人夫といふのは造船部の常用人夫で、これはどんなに人夫が不用になつてもひはぐれのないものであつた。
ある職工の手記 (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)
H屋の部屋へ帰っても私は、石でもったように黙りこくって、従妹いとこにさえ口を利く気持になれなかった。
鶴は病みき (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
二人ふたりちうごと驅付かけつけて、ふたはぬは無益むえき
房州砂ばうしうずなでもなんでもかまあめえ、どうでぬかふんぢやあんめえし、それにこつちなちつと凝結こごつてら」
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「……ええ、要するに、この円錐形の廻転錐はふかく土にり、土をけずりながら、車体を前進させます」
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そうしてその二重の部屋(つまりこのおれの部屋だが)、それは夢と現実とをくっつけたように、何処かですこしずつい違いを生じている。
恢復期 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
小さな笠を眼深にかぶって、厚く白粉おしろいをぬったあどけないほおに、い入るばかりのべにのくけ紐。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
雷といふのは、多分雷鼠らいねずみの事で、打捨うつちやつておくと、芋の根をひ荒して仕方がないさうだ。
はてな、坊主ばうずめうな事をふて、人の見てまいでは物がはれないなんて
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
行列の中にはあや絹帽シルクハット阿弥陀あみだかぶって、耳の御蔭で目隠しの難をめているのもある。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そしてなんとその腹の上には、ひどく湿りをおびた巨大な岩片いわが、い込むようにすわっているのだ。
灯台鬼 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
珊瑚珠さんごじゅは沢山輸入されて居るが日本のように無瑕むきずの物は少なく虫のったような物が多い。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
これがために何か不慮の災難にでも遭いますと、たちまち「ししった報い」だという諺までができました。
野芹川の土手でもお目にかかりましたねとらわしてやったら、いいえぼくはあっちへは行かない、湯にはいって、すぐ帰ったと答えた。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
銀子の時は産み落とすまで母は働き、いざ陣痛が来たとなると、産婆を呼びに行く間もなく、あわった父が湯を沸かすのも待たなかった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
而して平素菜食の結果、まれに東京で西洋料理なぞ食っても、うまいには甘いが、思う半分もえぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「仙蔵。」と、弱虫で少々馬鹿な次郎作は泣き声を出して申しました。「どうしたらいゝだらうかね。しまひにやはれてしまやしないかしら?」
漁師の冒険 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
小綺麗こぎれいねえさんなどが店先ででんがくをってお愛想をいったりしたもの、万年屋、山代屋やましろやなど五、六軒もあった。
肉のなかに先生の力がい込んでいるといっても、血のなかに先生の命が流れているといっても、その時の私には少しも誇張でないように思われた。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
何か気にわぬことを言われた口惜くやしまぎれに、十露盤そろばんで番頭の頭をブンなぐったのは、宗蔵が年季奉公の最後の日であった。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
双方の気持ががくりといちがったような——何か漠然ばくぜんとしたそういうちぐはぐな思いで、彼は次の歩をおもむろに踏みだしていた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
ふんう餓鬼 ともうべきもので、まあ私の見た人種、私の聞いておる人種の中ではあれくらい汚穢おわいな人間はないと思うです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
ロンドンのサボイ・ホテルやカルトンで腕をふるっていた頃には、どれほどのいしん坊がはるばる海を渡って彼の皿を求めに来たか知れない。
垣根かきねの竹はれきつて根元ねもとは虫にはれて押せばたふれさうに思はれる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
時には、道の反対側で草をっていた仔牛こうしまで、親の逃げる方へ飛び出してかれそうになる。
由布院行 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
それでなくても私が気にわんから一所に居たくても為方なしに別居していやな下宿屋までしているんだって言いふらしておいでになるんですから
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
彼女は母親のそばに腰掛けて仏蘭西フランス麺麭パンなぞを頬張ほおばりながらっていた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
暗殺行為の片鱗へんりんが知られても、僕はこの上海から一歩も外に出ないうちに、銃丸じゅうがんらって鬼籍きせきに入らねばならない。
人造人間殺害事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「——空腹を覚えるな、そのあたりで蕎麦そばでもうて——おやじどの」と彼は帳場をふりかえった。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
ネネムは仕方なくはしごにとりついて登って行きましたがはしごの段々がまるで針金のように細くて手や、足にい込んでちぎれてしまいそうでした。
アヽやつ屹度きつとものはうとするとボーと火かなに燃上もえあがるにちげえねえ、一ばん見たいもんだな
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
仁右衛門はいわれる事がよく飲み込めはしなかったが、腹の中ではくそらえと思いながら、今まで働いていた畑を気にして入口から眺めていた。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
一體いつたいじゆくでは小説せうせつ嚴禁げんきんなので、うつかり教師けうし見着みつかると大目玉おほめだまふのみならず
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ちやうどのみに背中をはれてゐて、まだそれをはつきり知らないとき、何となく不愉快なやうに。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
その頃我々は大抵独身で、始終互いに往来して共に飲食する事が珍らしくなかったが、美妙と一緒に飯をったという話を誰からも聞いた事がなかった。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
雑草もひ、カボチャの大きくなるのが待ちきれずにボールほどのやつをもぎとつて喰つたこともある。
老残 (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)
独逸では魚は余りわないが、それは魚がれないからで、何も日本でもその真似まねをして魚を喰わないようにしようなどと説く人もなかろう。
語呂の論理 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
偶々たま/\荷厄介にやつかいにして箪笥たんすしまへば縦令たとへばむしはるゝともたねにはすこしもならず。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
「……あの細君、自分の亭主の死体が、見られないはずはないって、小使にってかかってたよ……早く見せて上げたほうが、かえっていいと思うが……」
灯台鬼 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
たでむし」以後の谷崎君の作品は、残りなく通読しているつもりでいたが、この「武州公秘話」だけにはまだ目を触れていないのであった。
武州公秘話:02 跋 (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
たでむし」以後の谷崎君の作品は、残りなく通読しているつもりでいたが、この「武州公秘話」だけにはまだ目を触れていないのであった。
養母はその時、青柳にその時々に貸した金のことについて、養父から不足を言われたのが、気にわったと云って、大声をたてて良人にってかかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
長々とこんなことを言うのもおかしなものだ。自分も相対界の飯をっている人間であるから、この議論にはすぐアンチセシスが起こってくることであろう。
二つの道 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
「まあまあ、こんどだけはかにしてやっとくんやす。利助りすけさも、まさかうし椿つばきってしまうとはらずにつないだことだで。」
牛をつないだ椿の木 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
しもいやの何のと云おうものなら、しもと憂目うきめを見るは愚かなこと、いずれかのパシャのピストルの弾をおうも知れぬところだ。
まさか江戸時代の柳橋芸者の遺風を慕うのでもあるまいが、昨今松さんという絆纏着はんてんきいさんに熱くなって、お辰姉えさんの大目玉を
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
よく見ると、どうもその秘訣ひけつの一つは、歩脚の先の指節にあるらしく、針のように細いしかし強い線で描かれた指節の突端が、石にい入っていた。
南画を描く話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
予は勿論もちろん有毒なものではあるまいからいたいならそちらへ持て往てえと命じた。
牛舎の日記 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
悟空の頭にめられている金の輪で、悟空が三蔵法師の命に従わぬときにはこの輪が肉にい入って彼の頭をめ付け、堪えがたい痛みを起こすのだ。
今は人間がはげしくいちがうことによって、すべてが塞きとめられている時なのだろうか。
鎮魂歌 (新字新仮名) / 原民喜(著)
「ナアニヨ。S・O・Sなんて迷信だって機関長に云ってんだそうだ。俺の計算に、迷信が這入はいってると思うかって機関長にってかかったんだそうだ」
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
佐山 お前は良い女だ。(互いが互いの反射作用のようにいい合っている間に、言葉の意味は全くい合わなくなって、それぞれ自身の幻想の中に落ちている)
胎内 (新字新仮名) / 三好十郎(著)
しかし、例によって他人に対して人ざわりのいい旦那は、しばらく怒りは腹のなかに抑えつけ、その気にわない女客を、にこやかに玄関まで送りだした。
南方郵信 (新字新仮名) / 中村地平(著)
それには日没前にちぼつぜんまで、航空母艦『黄鷲』を中心とする航空戦隊が、赤軍の出てくる鼻先を、なんとかしてめねばならなかったのだった。
恐しき通夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「イキナリ飛び付きやがって、ここんとこをコレ……コンナにい切りやがったんで……」
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「なるほど、ぎりぎりと、ふかくいこみそうだな。車体が、大根の尻尾のように、完全な流線型りゅうせんがたになっているようだが、これはどうしたのか」
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「食べるのは後まわしだ。おいピート、この林檎は、いかけだぞ。お前、早い所、やったな」
地底戦車の怪人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
気にわん 生物いきものるはづがない くう気がうすくて住めんはづぢや
事実独逸が遺産をつぶしている間に、米国ではどんどん貯蓄して行っていたのである。
原子爆弾雑話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
足音がまた廊下に響いて、女が飯櫃めしびつを持つて來た頃は、小池もお光も、むさぼつた肉と野菜とに空腹を滿みたして、ぐんにやりとしてゐた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「よしてよ。なんぼわたしが馬鹿だって、そうそう男のいものに……。」と女は言いかけて、中島とお千代との関係を思合せにわか語調ちょうしを替え
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ヒステリックにってかかられる場合には、その二つの腕を抑えて、じりじり壁に押しつけるくらいのことは仕方がなかったし、膝相撲ひざずもうでも取るように
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)