“取締”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とりしまり69.6%
とりしま17.4%
とっち4.3%
とつち4.3%
とりしめ4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二上屋藤三郎ふたかみやとうさぶろうという遊女屋の亭主で、くるわ内の名望家、当時見番の取締とりしまりを勤めているのが、今むこうの路地の奥からぶらぶらと出たのであった。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「故主のお名前だけは勘辨して貰ひたい。——實は拙者と城彈三郎は、九州のさる大藩に仕へて、外國船の出入りを取締とりしまつて居たことがある——」
気永に待って取締とっちめようと、それからというもの、久兵衛は毎晩お艶を引き入れてお茶漬を食わせて口説いてみるが、お艶は近江屋のことを頼む一方
で、何處かで久六はお艶に逢つて、散々取締とつちめられて、ツイ殺す氣になつたことだらう。——二番目娘のお勢もいろ/\の事を知つてゐた。
文三もその通り、始終お勢の事を心配しているうちに、何時からともなく注意が散って一事ひとことには集らぬようになり、おりおり互に何の関係をも持たぬ零々砕々ちぎれちぎれの事を取締とりしめもなく思う事も有った。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)