“とっち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
取占25.0%
取締25.0%
咄癡25.0%
狼狽25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ある時も裏町の人数八九名に取占とっちめられて路地内へげ込むのを、容赦なく追詰めると、滝はひさしを足場にある長屋の屋根へ這上はいあがって、かわらくって投出した。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
気永に待って取締とっちめようと、それからというもの、久兵衛は毎晩お艶を引き入れてお茶漬を食わせて口説いてみるが、お艶は近江屋のことを頼む一方
目舞めまいのする前に、ちらりと初さんを見たに違ないんだが、ぐらぐらと咄癡とっちて、死ぬ方がこわくなったもんだから、初さんの影は網膜に映じたなり忘れちまったのが
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あんまり思懸けない方がお見えなさいましたもんですから、私は狼狽とっちてしまってさ。ほほほ、いうことも前後あとさきになるんですもの、まあ、御免なさいまし。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)