“あわて”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
周章62.2%
狼狽27.7%
5.0%
慌忙2.5%
倉皇0.8%
狼藉0.8%
粗忽0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
酒井俊蔵と云う父親と、歴然とした、謹(夫人の名。)と云う母親が附いている妙の縁談を、門附風情が何を知って、周章なさんな。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
河原から上がって、彼を追うと、お杉隠居も、もしお通が逃げるではないかと狼狽だしたように、すぐ後ろから駈け上がってゆく。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
膝をいたので、乳母が確乎くと、天鵝絨括枕鳩尾えて、その上へ胸を伏せたですよ。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
蘿月は休まず歩きつづけた暑さにほっと息をつき、ひろげた胸をば扇子であおいだが、まだ店をしまわずにいる休茶屋を見付けて慌忙て立寄り、「おかみさん、で一杯。」と腰をした。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
手がえて、心が倉皇て書かれませぬ。涙で眼が見えなくなります。
瓶詰地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それかあらぬかこの大入りの興行が、突然何の打合せもなしに、狼藉ふためいて興行主から中止されてしまった。
竹本綾之助 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
一つには阿母が人並以上な気丈者で、そんな腰巻と血糊のべっとりついたのとを見間違えるような粗忽者ではないことに気がついたのでございましょう。
蒲団 (新字新仮名) / 橘外男(著)