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慌
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あわて
ふりがな文庫
“
慌
(
あわて
)” の例文
「成程、あの時吉太は毛が変るといったが、
真実
(
ほんとう
)
であった。」と思い出して、吉太が
慌
(
あわて
)
て絵具皿を奪ったことなど考えた。
不思議な鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
膝を
支
(
つ
)
いたので、乳母が
慌
(
あわて
)
て
確乎
(
しっかり
)
抱
(
だ
)
くと、
直
(
すぐ
)
に
天鵝絨
(
びろうど
)
の
括枕
(
くくりまくら
)
に
鳩尾
(
みぞおち
)
を
圧
(
おさ
)
えて、その上へ胸を伏せたですよ。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
慌
(
あわて
)
て御文を開けて見ますと、思いもよらず御姫様は、いかに左大弁様を思いわびてもとんとつれなく御もてなしになるから、所詮かなわぬ恋とあきらめて、
尼法師
(
あまほうし
)
の境涯にはいると云う事が
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
役人達は
慌
(
あわて
)
て白洲へ飛び降りて、怪量の
縛
(
いまし
)
めを解いて無礼を詫びた。
轆轤首
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
とび込んで来た男は
慌
(
あわて
)
て外れた雨戸をたてながら上ずった声で低く
無頼は討たず
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
出し
呉
(
くれ
)
よと
逆立
(
せきた
)
てられ下女は
慌
(
あわて
)
て
膳拵
(
ぜんごしらへ
)
すれば大膳は食事を仕舞ひ用意も
底々
(
そこ/\
)
に龜屋をこそは出立せり
最前
(
さいぜん
)
の如く江戸の方へは
行
(
ゆか
)
ず
引返
(
ひきかへ
)
して足に
任
(
まか
)
せて
又
(
また
)
上
(
かみ
)
の方へと赴きける主人の徳右衞門は表の戸を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
女教師は
慌
(
あわて
)
て首を
縮
(
すく
)
めて、
手巾
(
ハンケチ
)
で口を抑へた。
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
慌
常用漢字
中学
部首:⼼
12画
“慌”を含む語句
恐慌
慌忙
大慌
大恐慌
匆慌
唯慌
愴慌
慌忙惑
慌惚
慌狼狽
慌立
慌者等奴
慌騒
慌騷