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『無頼は討たず』
ふりがな文庫
『
無頼は討たず
(
ぶらいはうたず
)
』
浅黄色にくっきり晴れた空だ。 春の遅い甲州路も三月という日足は争われず、堤には虎杖が逞しく芽をぬき、農家の裏畑、丘つづきには桃の朱と麦の青が眼に鮮やかだ。笹子川の白い河原を低くかすめ飛ぶ鶺鴒の声も長閑である——。 大月の宿を出た街道は半里ほ …
著者
山本周五郎
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「キング」大日本雄弁會講談社 、1936(昭和11)年3月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約24分(500文字/分)
朗読目安時間
約39分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
慌
(
あわて
)
焦
(
や
)
蒼白
(
あおざ
)
信
(
のぶ
)
汝
(
うぬ
)
関
(
かか
)
匿
(
かくま
)
気風
(
きっぷ
)
毎
(
いつ
)
斬殺
(
ざんさつ
)
堤
(
つつみ
)
訊
(
たず
)
莨入
(
たばこい
)
捉
(
つか
)
白痴
(
こけ
)
宿
(
しゅく
)
煙管
(
きせる
)
納戸
(
なんど
)
箆棒
(
べらぼう
)
立塞
(
たちふさ
)
祠
(
ほこら
)
碌々
(
ろくろく
)
盃
(
さかずき
)
片膝
(
かたひざ
)
縹緻
(
きりょう
)
些少
(
さしょう
)
潰
(
つぶ
)
滲
(
にじ
)
清冽
(
せいれつ
)
鶺鴒
(
せきれい
)
襖
(
ふすま
)
長閑
(
のどか
)
逞
(
たくま
)
辻
(
つじ
)
赧
(
あか
)
賭
(
か
)
貴女
(
あなた
)
諦
(
あきら
)
詑
(
わ
)
鶯
(
うぐいす
)
袷
(
あわせ
)
虎杖
(
いたどり
)
飴
(
あめ
)
蒙
(
こうむ
)
腑抜
(
ふぬ
)
繭買
(
まゆかい
)
顎
(
あご
)
紛擾
(
ふんじょう
)
呆
(
あき
)
庇
(
かば
)
定
(
き
)
娘
(
こ
)
奪
(
と
)
太物
(
ふともの
)
夕靄
(
ゆうもや
)
垢
(
あか
)
噂
(
うわさ
)
咽
(
むせ
)
床几
(
しょうぎ
)
吝
(
けち
)
厭
(
いや
)
初狩
(
はつかり
)
出端
(
でばな
)
凡
(
およ
)
冥途
(
めいど
)
先
(
ま
)
俤
(
おもかげ
)
拳
(
こぶし
)
日和
(
ひより
)
旁々
(
かたがた
)
敷打
(
しきうち
)
敵
(
かたき
)
撫
(
な
)
提灯
(
ちょうちん
)
揉
(
も
)
揃
(
そろ
)
挫
(
くじ
)
汲
(
く
)
括
(
くく
)
手頸
(
てくび
)
憑
(
つ
)
態々
(
わざわざ
)
愕然
(
がくぜん
)
急
(
せ
)
御堂
(
みどう
)
引摺
(
ひきず
)