無頼は討たずぶらいはうたず
浅黄色にくっきり晴れた空だ。 春の遅い甲州路も三月という日足は争われず、堤には虎杖が逞しく芽をぬき、農家の裏畑、丘つづきには桃の朱と麦の青が眼に鮮やかだ。笹子川の白い河原を低くかすめ飛ぶ鶺鴒の声も長閑である——。 大月の宿を出た街道は半里ほ …
作品に特徴的な語句
あわて 蒼白あおざ のぶ うぬ かか かくま 気風きっぷ いつ 斬殺ざんさつ つつみ たず 莨入たばこい つか 白痴こけ 宿しゅく 煙管きせる 納戸なんど 箆棒べらぼう 立塞たちふさ ほこら 碌々ろくろく さかずき 片膝かたひざ 縹緻きりょう 些少さしょう つぶ にじ 清冽せいれつ 鶺鴒せきれい ふすま 長閑のどか たくま つじ あか 貴女あなた あきら うぐいす あわせ 虎杖いたどり あめ こうむ 腑抜ふぬ 繭買まゆかい あご 紛擾ふんじょう あき かば 太物ふともの 夕靄ゆうもや あか うわさ むせ 床几しょうぎ けち いや 初狩はつかり 出端でばな およ 冥途めいど おもかげ こぶし 日和ひより 旁々かたがた 敷打しきうち かたき 提灯ちょうちん そろ くじ くく 手頸てくび 態々わざわざ 愕然がくぜん 御堂みどう 引摺ひきず