“手頸”の読み方と例文
読み方割合
てくび100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
捕繩で貴女の手頸てくびを強く緊めるんです。そうすると、全身に気持のよい貧血が起って、しだいにうとうととなってゆくそうですからな
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
正面には庄兵衛の妻お房と並んで半太郎、二人の前には頭数だけの小さな奉書包が盛上げてある——お房の手頸てくびには数珠があった。
無頼は討たず (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
彼は突然湯河の手頸てくびつかんでぐいと肩でドーアを押しながら明るい家の中へり込んだ。電燈に照らされた湯河の顔は真青だった。
途上 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)