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喰
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くっ
ふりがな文庫
“
喰
(
くっ
)” の例文
左側に御手洗、金燈籠、石燈籠、
狛犬
(
こまいぬ
)
が左右に建ち並んで、それから拝殿の
庇
(
ひさし
)
の下に
喰
(
くっ
)
つくようになって天水桶があった。その天水桶は
鋳鉄
(
いもの
)
であった。
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
そこでお礼として豚の頭を貰って来て、奥から
鉈
(
なた
)
を借りて来て、
先
(
ま
)
ず解剖的に脳だの眼だの
能
(
よ
)
く/\調べて、
散々
(
さんざん
)
いじくった跡を煮て
喰
(
くっ
)
たことがある。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
それを
憤
(
いか
)
りて
喰
(
くっ
)
て懸れば、手に合う者はその場で
捻返
(
ねじかえ
)
し、手に合わぬ者は一
時
(
じ
)
笑ッて済まして
後
(
のち
)
、必ず
讐
(
あだ
)
を
酬
(
むく
)
ゆる……
尾籠
(
びろう
)
ながら、犬の
糞
(
くそ
)
で
横面
(
そっぽう
)
を
打曲
(
はりま
)
げる。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
只
(
と
)
見れば
去
(
いぬ
)
る日鷲郎と、かの
雉子
(
きぎす
)
を争ひける時、
間隙
(
すき
)
を狙ひて雉子をば、盗み去りし猫なりければ。黄金丸は
大
(
おおい
)
に怒りて、一飛びに
喰
(
くっ
)
てかかり、
慌
(
あわ
)
てて柱に
攀昇
(
よじのぼ
)
る黒猫の、尾を
咬
(
くわ
)
へて曳きおろし。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
梅の幹にも
硬
(
かた
)
くて細長い
苔
(
こけ
)
らしいものがところどころに
喰
(
くっ
)
ついていた。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
鮓
(
すし
)
喰
(
くっ
)
て
先
(
まず
)
おちつくや祭顔 蒙野
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
王戎簡要
(
おうじゅうかんよう
)
天地玄黄
(
てんちげんこう
)
なんぞ
出鱈目
(
でたらめ
)
に
怒鳴
(
どな
)
り立てゝ、誠に上首尾、
銭
(
ぜに
)
だの米だの随分相応に
貰
(
もらっ
)
て来て、餅を買い鴨を買い
雑煮
(
ぞうに
)
を
拵
(
こしら
)
えてタラフク
喰
(
くっ
)
た事がある。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
女はそのまま入って来てその
膝頭
(
ひざがしら
)
に
喰
(
くっ
)
つくようにして坐った。女の体に塗った香料の
匂
(
におい
)
がほんのりとした。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「ダガ君の免を
喰
(
くっ
)
たのは、弔すべくまた賀すべしだぜ」
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
御同前
(
ごどうぜん
)
に
喰
(
くっ
)
て居るものも着て居るものも幕府の物ではないか。夫れを衣食して居ながら、ソレを潰すと云うのは何だか少し気に済まないようではないか。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
青いどろどろした汁のようなものが
喰
(
くっ
)
ついていた。平三郎はそれを指でしごいてその指を燈に
透
(
す
)
かして見た。それは青いどろどろしたものであったが、しかし、決して血などではなかった。
水面に浮んだ女
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
年老
(
としと
)
った
婢
(
じょちゅう
)
は
流槽
(
ながし
)
と
喰
(
くっ
)
ついた棚の下にある
瓶子
(
とくり
)
の傍へ往った。
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
喰
漢検準1級
部首:⼝
12画
“喰”を含む語句
漆喰
喰付
馬喰
喰込
喰物
大喰
酒喰
面喰
馬喰町
喰切
喰止
何喰
喰屍鬼
出喰
喰違
虫喰
漆喰壁
買喰
喰殺
喰気
...