“ぐい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
69.0%
10.3%
10.3%
愚意3.4%
3.4%
3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここにはもやぐいとホッ立て小屋がある。毛馬村の船着と見て、七名は、ばらばらとそこへ先廻りして降口おりぐちやくして待っていた。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いや、何とでもお言い、こうなれば意地で饒舌しゃべる。」とぐいあおる。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こすいものにはだまされ、家禄放還金の公債もきあげられ、家財を売りぐいしたり、娘を売ったり、やり一筋の主が白昼大道にむしろを敷いて、その鎗や刀を売ってその日のかてにかえた。
御書面を見るに愚意ぐいを誤解被致いたされ候。ことに変なるは御書面中四、五行の間に撞著有之どうちゃくこれあり候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
あしき歌の例を前に挙げたればき歌の例をここに挙げ可申もうすべく候。悪き歌といい善き歌というも四つや五つばかりを挙げたりとて愚意ぐいを尽すべくも候わねど、無きにはまさりてんといささかつらもうし候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
きらずだ、つなぐ、見得けんとくがいいぞ、吉左右きっそう! とか言って、腹がいているんですから、五つ紋も、仙台ひらも、手づかみの、がつがつぐい。……
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
貞固は妻てると六歳になるむすめりゅうとを連れて来て、百本ぐいの側につながせた舟の中にのこして置いて、独り上陸したのである。さて差当り保と同居するつもりだといった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)