“降口”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おりくち54.5%
おりぐち45.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下に階梯はしご降口おりくちがあるのを見ると、灯火あかりが障子へさして座敷がありそうに思いましたから、手灯てともしを吹消して階梯段を降りて参りまして
二階は梯子はしご降口おりくちからつづいて四畳半の壁も紙を張った薄い板一枚なので、裏どなりの物音や話声が手に取るようによく聞える。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ここにはもやぐいとホッ立て小屋がある。毛馬村の船着と見て、七名は、ばらばらとそこへ先廻りして降口おりぐちやくして待っていた。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神中はすぐって障子しょうじを開けて出た。彼も神中を送ろうと思って起ったが、すぐ障子が締ってもう梯子段はしごだん降口おりぐち跫音あしおとがしだしたので坐った。
雀が森の怪異 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)