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降口
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おりくち
ふりがな文庫
“
降口
(
おりくち
)” の例文
下に
階梯
(
はしご
)
の
降口
(
おりくち
)
があるのを見ると、
灯火
(
あかり
)
が障子へさして座敷がありそうに思いましたから、
手灯
(
てともし
)
を吹消して階梯段を降りて参りまして
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
二階は
梯子
(
はしご
)
の
降口
(
おりくち
)
からつづいて四畳半の壁も紙を張った薄い板一枚なので、裏どなりの物音や話声が手に取るようによく聞える。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
村はずれの坂の
降口
(
おりくち
)
の大きな
銀杏
(
いちょう
)
の樹の根で民子のくるのを待った。ここから見おろすと少しの
田圃
(
たんぼ
)
がある。
野菊の墓
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
目白坂の
降口
(
おりくち
)
に、
紺暖簾
(
こんのれん
)
を深々と掛け連ねて、近頃出来ながら、当時江戸中に響いた「
唐花屋
(
からはなや
)
」という化粧品屋、何の気もなく表へ出した金看板を読むと、一枚は「——おん薬園へちまの水——」
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
姑
(
しばら
)
く窓に腰をかけて何ともつかぬ話をしていたが、
主人
(
あるじ
)
夫婦は帰りそうな様子もない。その
中
(
うち
)
梯子の
降口
(
おりくち
)
につけた呼鈴が鳴る。馴染の客が来た知らせである。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
劇場
(
しばい
)
でいたす廻り舞台のようにぎゅーと
開
(
ひら
)
きまして、不思議のことゝ
後
(
あと
)
へ下りますと書棚の下に
階梯
(
はしご
)
の
降口
(
おりくち
)
がありまして、あゝこんな所に階梯の降口はない筈だが
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それより床山を間にして
間口
(
まぐち
)
甚
(
はなはだ
)
ひろきものは
即
(
すなわち
)
菊五郎の室にして隣りは
片岡市蔵
(
かたおかいちぞう
)
それよりやがて裏梯子の
降口
(
おりくち
)
に秀調控へたりき。三階は
相中大部屋
(
あいちゅうおおべや
)
なればいふに及ばざるべし。
書かでもの記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
切支丹坂より
茗荷谷
(
みょうがだに
)
のあたりには知れる人の家多かりき。今はありやなしや。電車通を伝通院の方に向ひて歩みを運べば、ほどなく
新坂
(
しんざか
)
の
降口
(
おりくち
)
あり。新樹の
梢
(
こずえ
)
に遠く赤城の森を望む。
礫川徜徉記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
降
常用漢字
小6
部首:⾩
10画
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
“降”で始まる語句
降
降誕祭
降参
降積
降出
降頻
降人
降魔
降下
降雪