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くつ
アノ
私は
大福餅か
今坂のやうなものを
喫べて見たいのです。金「
餅気のものを
沢山喰ちやア悪くはありませぬか。源「いえ悪くつても
構ひませぬ。 ...
「
甘藷喰たなんていふんぢやねえぞ」
與吉を
警めた。
勘次は
彼の
大豆畑の
近くに
隣の
主人の
甘藷畑とそれから
其の
途中に
南瓜畑があつたので、
他の
畑のものよりも
自然にそれを
盜つた。
掠取などと云者一人もなし家業は此上もなき
賤しき一文
貰ひなれども心まで其樣に
卑賤はならず餘りと云ば馬鹿々々しい是
内儀さん私し共まで文右衞門樣の
連累を
喰た樣な者此通り宅番を
謹んで
慮かるに
神の
御恵洽かりし
太古創造の
時代には
人間無為にして
家業といふ七むづかしきものもなければ
稼ぐといふ
世話もなく
面白おかしく
喰て
寝て
日向ぼこりしてゐられたものゝ如し。