“喰(くつ)” の例文
アノ私(わつし)は大福餅(だいふくもち)か今坂(いまさか)のやうなものを喫(た)べて見たいのです。金「餅気(もちツけ)のものを沢山(たんと)喰(くつ)ちやア悪くはありませぬか。源「いえ悪くつても構(かま)ひませぬ。 ...
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「甘藷(さつま)喰(くつ)たなんていふんぢやねえぞ」與吉(よきち)を警(いまし)めた。勘次(かんじ)は彼(かれ)の大豆畑(だいづばたけ)の近(ちか)くに隣(となり)の主人(しゆじん)の甘藷畑(さつまばたけ)とそれから其(そ)の途中(とちう)に南瓜畑(たうなすばたけ)があつたので、他(た)の畑(はたけ)のものよりも自然(しぜん)にそれを盜(と)つた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
掠取(かすめとる)などと云者一人もなし家業は此上もなき賤(いや)しき一文貰(もら)ひなれども心まで其樣に卑賤(いやしく)はならず餘りと云ば馬鹿々々しい是内儀(かみ)さん私し共まで文右衞門樣の連累(まきぞひ)を喰(くつ)た樣な者此通り宅番を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
謹(つゝし)んで慮(おもんぱ)かるに神(かみ)の御恵(みめぐみ)洽(あまね)かりし太古(たいこ)創造(さう/″\)の時代(じだい)には人間(にんげん)無為(むゐ)にして家業(かげふ)といふ七むづかしきものもなければ稼(かせ)ぐといふ世話(せわ)もなく面白(おもしろ)おかしく喰(くつ)て寝(ね)て日向(ひなた)ぼこりしてゐられたものゝ如し。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵、三文字屋金平(著)