無言しじま)” の例文
「じゃ一つ、僕も俳句を作ろうかな。」と久慈は云ってオールを廻しながら、「えーと、ブロウニュの、滝も無言しじまを破りおり。どうです東野さん。」
旅愁 (新字新仮名) / 横光利一(著)
刻んだ菜や、水を与えられると、籠の目を透くレモン色の小さい姿が激しく動くのが見え、田舎家の午前の無言しじまの静けさは銀の蚤でもすように急に品よく可愛らしくざわめき立ちました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
夢も通はぬとほつぐに、無言しじまつぼね奥深おくふか
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
無言しじまの勤めも此までじゃ。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
徒然つれづれ」のかい無言しじま」がい。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
徒然つれづれ」の櫂「無言しじま」がい。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)