山谿に生くる人々さんけいにいくるひとびと――生きる為に――――いきるために――
何たる事であろう。 大山は、大山の兄の死を待っていたのだ。という事を十数年後の今になって、ハッキリ知ったのである。 大山は、その二人の子供が死んだ、という知らせを受け取ったのは、木曽川の落合川の発電所で働いている時であった。 そして今、十数 …