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繞
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め
ふりがな文庫
“
繞
(
め
)” の例文
自分の肩から上を気圏のように
繞
(
め
)
ぐっていた
蚋
(
ぶと
)
の幾十
陣団
(
じんだん
)
やに窒息するかと苦しんだことも、夢の谷へ下りては、夢のように消えて、水音は
清々
(
すがすが
)
しい。
梓川の上流
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
「これが
加茂
(
かも
)
の
森
(
もり
)
だ」と主人が云う。「加茂の森がわれわれの庭だ」と
居士
(
こじ
)
が云う。
大樹
(
たいじゅ
)
を
繞
(
め
)
ぐって、
逆
(
ぎゃく
)
に戻ると玄関に
灯
(
ひ
)
が見える。なるほど家があるなと気がついた。
京に着ける夕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
被害者野口が
墜
(
おと
)
されたと思われる東北側の隅へ歩み寄り、腰を
屈
(
かが
)
めてタイル張りの床を透かして見たり外廓を取り
繞
(
め
)
ぐる鉄柵の内側に沿う三尺幅の植込みへ手を突込んで
デパートの絞刑吏
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
石楠花
(
しゃくなげ
)
石楠花という声が伝わった、そりゃもう
登山家
(
マウンティニアー
)
でなくては、想像の出来ない、世間も、人間も忘却した、心底からこみ上げて来る嬉しい声が、この一株を
繞
(
め
)
ぐって起った、白峰の雪は白い
白峰山脈縦断記
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
笠ヶ岳の長い尾根が高く
列
(
つら
)
なっているのと向い合って、右俣谷の上を截ち切るように、高く
繞
(
め
)
ぐっているのは、槍ヶ岳から穂高岳、岳川岳へとかけた岩石の大屏風で、両方とも肩を
摩
(
す
)
れ
摩
(
す
)
れにして
谷より峰へ峰より谷へ
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
“繞”の解説
繞(にょう)とは、漢字の構成要素のうち、左から下にかけて置かれるものの総称。筆順は先に書くものと後に書くものがある。
(出典:Wikipedia)
繞
漢検1級
部首:⽷
18画
“繞”を含む語句
囲繞
取繞
纏繞
圍繞
繞石
若悪獣囲繞
大谷繞石
纒繞
縈繞
引繞
繚繞
築繞
繞囲
繞壁
板塀繞
繞纒
繞込
建繞
崔嵬繚繞
舞繞
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