“引釣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひきつ63.2%
ひッつ21.1%
ひっつり10.5%
ひきつり5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
引釣ひきつる眉、ギラギラと死の苦痛を映す、血みどろの頬も唇も痙撃して、綺麗な歯並が、締木にかけたようにギリギリと鳴ります。
芳年写生帖 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
スポンと栓を抜く、くだんせきばらいを一つすると、これと同時に、鼻がとがり、眉が引釣ひッつり、額のしわくびれるかとへこむや、まなこが光る。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
頭部の肉は顱頂骨ろちょうこつが透いて見えるほどひからびていて、ビカビカ光る引釣ひっつりがあって、その上全面に一本の毛髪も残っていなかった。
悪霊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
彼は砲弾の破片に打たれて出来たという、その右半面の引釣ひきつりを指しながら、当時の有様を手に取る様に物語るのだった。
二癈人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)