“ひッつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
引詰40.0%
引釣26.7%
引付13.3%
引着6.7%
引附6.7%
痙攣6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
侍分さむらいぶんの子で十三四歳ぐらいのが附いて居り、殿様はきっと固くびん引詰ひッつめて、芝居でいたす忠臣蔵の若狭之助わかさのすけのように眼がつるし上っているのは、疳癪持かんしゃくもちというのではありません。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
聞くと、筋も身を引釣ひッつった、私は。日暮に谷中の坂で聞いた、と同じじゃないか。もっとも、年寄りは誰某だれそれと人をめないと、どの声も似てはいるが。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
すると其処こゝ野口權平のぐちごんぺいと云う百姓がございます、崖の方へ引付ひッついてあるうちで、六十九番地で、市四郎はかね知合しりあいの者ゆえ其家そこを起して湯を貰い
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
取着き引着ひッつき、十三の茸は、アドを、なやまし、なぶり嬲り、山伏もともに追込むのがじょうであるのに。——
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
忽ち汁を舐尽なめつくして、今度は飯に掛った。ほかに争う兄弟も無いのに、しきりに小言を言いながら、ガツガツとべ出したが、飯は未だ食慣くいなれぬかして、兎角上顎に引附ひッつく。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「ちょいと、」と梅次は、痙攣ひッつるばかり目をみはって膝をずらした。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)