“ひつつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
引付20.0%
引約20.0%
引附20.0%
痙攣20.0%
貼付20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今更おかくしなさるには及びませんさ。若い男と女が一間ひとまに入つて、取付とつつ引付ひつつきして泣いたり笑つたりしてをれば、訳は大概知れてをるぢや御座いませんか。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
銀杏返いてふがへし引約ひつつめて、本甲蒔絵ほんこうまきゑ挿櫛さしぐし根深ねぶかに、大粒の淡色瑪瑙うすいろめのう金脚きんあし後簪うしろざし堆朱彫ついしゆぼり玉根掛たまねがけをして、びん一髪いつぱつをも乱さず、きはめて快く結ひしたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
藪は随分しげつてゐるが、雨はどしどし漏つて来る。八は絆纏はんてんのぴつたりはだ引附ひつついた上を雨にたたかれて、いやな心持がする。
金貨 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
胸がぐつとしめつけれれて、喉が急に痙攣ひつつつてしまつたのである。
道化芝居 (新字旧仮名) / 北条民雄(著)
その牛肉屋の牛が馬肉かも知れないといふ嫌疑がある。学生は皿に盛つた肉を手攫てづかみにして、座敷のかべたゝき付ける。落ちれば牛肉で、貼付ひつつけば馬肉だといふ。丸でまじなひ見た様な事をしてゐた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)