“ひきつけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
痙攣40.9%
引付13.6%
気絶13.6%
4.5%
引着4.5%
引附4.5%
惹付4.5%
紹介4.5%
絶息4.5%
誘惑4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
激しい痙攣ひきつけ、大なる叫び声をもって穢れし霊はその人から出ていった、というのであります(一の二五、二六)。
引付ひきつけも済んで台の物が這入はいりますから、一猪口いっちょこって座敷も引け、床になりましたが、もとより田舎侍でありますから、小増は宵に顔を見せたばかりで振られました。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
まさかに、生命いのちろうとは思うまい。厳しゅうて笛吹はめかち、女どもは片耳ぐか、鼻を削るか、あしなえびっこどころかの——軽うて、気絶ひきつけ……やがて、息を吹返さすかの。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一群ひとむれに言はせると、蓮太郎の演説はあまり上手の側では無いが、然し妙に人をひきつける力が有つて、言ふことは一々聴衆の肺腑を貫いた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
けれども何んだか貴様あなたには言って見とう感じましたから遠慮もなく勝手な熱を吹いたので、貴様には笑われるかも知れませんが。僕にはやはりあやしの運命が僕と貴様を引着ひきつけたように感ぜられるのです。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
と新造に伴なわれまして引附ひきつけへまいりますと、三人連の職人しゅうでございますが、中央なかに坐っているのが花里を名ざして登楼あがったんで、外はみなお供、何うやら脊負おんぶで遊ぼうという連中
栗屋くりや君は人波にただよながら左右前後に眼と注意とを振播ふりまき始めた。と、ぐ眼の前を歩いて居る一人の婦人に彼の心は惹付ひきつけられた。形の好い丸髷まるまげと桃色の手絡からなだらかな肩。
偽刑事 (新字新仮名) / 川田功(著)
この山へ入込いりこむのも容易にゃア出来ませんが、定蓮寺の海禪坊主がうから小兼に惚れて居ることを知ってるから、小兼と馴合い、二人ですっかりだまかして彼奴あいつ紹介ひきつけの手紙を書かせ
母「少しぐらい小言を云われて絶息ひきつけるような根性で、何故んな訳になったんだかなア、いてえ……此方こっちへ顔を出すなよ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「ずっと前から島君の方では、右衛門に恋していたのじゃそうな。それでお吉と別れたと聞くと、女の方から血道を上げ、誘惑ひきつけに掛かったという事じゃ」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)