“しびれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
42.9%
麻痺23.8%
痲痺19.0%
9.5%
痙攣4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今日こんにちでは内務の一等属、何とかの係長たることを得たのだという話を長々と聴かされて、私はしびれが切れて、こたえ切れなくなって、泣出しそうだった。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
翌朝あくるあさは、枕辺の障子が白み初めた許りの時に、お定が先づ目を覚ました。嗚呼東京に来たのだつけ、と思ふと、昨晩の足の麻痺しびれが思出される。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
御承知か知りませんが、鰒に中毒あたると何もかも痲痺しびれてしもうて、一番しまい間際がけ聴覚みみだけが生き残ります。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
舞台では随分長い間坐つてお出でせうが、しびれがきれるやうな事はありませんかと問うた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「めっきり記憶がなくなってしまった。俺の頭はどうかしている。いやいや頭ばかりではない、身体全体がどうかしている。精力がない! 虚茫うつけてしまった。……はっきり覚えていることといえば、その時の痙攣しびれ一つだけだ」
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)