“麻痺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まひ87.6%
しび8.8%
しびれ3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は身動みうごきもせず、私の聖師の手の下に立ちつくしてゐた。私の拒絶は忘られ——恐怖は征服され——私の爭ひは麻痺まひしてしまつた。
まして飛騨山中の冬の夜は、凍えるばかりに寒かった。霧に似たる細雨こさめは隙間もなく瀟々しとしと降頻ふりしきって、濡れたる手足は麻痺しびれるように感じた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「苦しい! 麻痺しびれる! ……助けて助けて!」としゃがれた声で叫んだが、見る見る顔から血の気が消え、やがて延びて動かなくなった。
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)