“中毒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あた66.7%
ちゅうどく13.3%
あたっ6.7%
あたり6.7%
ちうどく6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どの道そんな蕎麦だから、伸び過ぎていて、ひどく中毒あたって、松住町まつずみちょう辺をうなりながら歩くうちに、どこかへ落してしまいましたが。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その自体じたい中毒ちゅうどくで脳を刺撃するから人の神経が過敏症の病的となって不平怨嗟えんさ嫉妬しっと愚痴ぐちそんな事ばかり言って日を送る有様だ。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
その代り、人も嫌い自分も好かぬうそとなる。嘘は河豚汁ふぐじるである。その場限りでたたりがなければこれほどうまいものはない。しかし中毒あたったが最後苦しい血も吐かねばならぬ。その上嘘はまこと手繰寄たぐりよせる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
冬枯れの寒さ中毒あたりで、茶釜の下に島の朝煙の立たない時があっても、まるで寄ッつかず、不幸な奴ッちゃねえけれど、それでも
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
めに一人も中毒ちうどくひしものなし、此他めしの如き如何なる下等米といへども如何なる塵芥じんかいこんずると雖も、其味のなる山海の珍味ちんみも及ばざるなり、余の小食家もつねに一回凡そ四合をしよくしたり
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)